Gメン・イヴ・の地図
「ほっんとごめんね。こいつの馬鹿力のせいで」
怒って学校の中へひとりで入ってしまった
永遠さんはきっと認知を歪めてこっそりと情報を仕入れようとしているのだろう。
「あっ。いえ特に大丈夫ですよ。なにもなってなかったですし」
連れてこられた保健室で叩かれた背中を女子高生にみてもらったところだ。狼の顔の男子生徒はどこかへ行ってしまった。ひたすら謝り続けてくるので気まずかったのでちょっとだけホッとしていたりもした。
「そっかよかった。ところでこんなところでなにしてたの?ここ氷姫ちゃんってまだ通うにはまだちょっと早いよね?あっ。もしかしてそういう設定だったりした?いるもんね小さくても高校通ってる子」
さり気なく失礼なことを言われている気がするのは気のせいだろうか。物語が溢れているこの場所ではあるあるなのかもしれない。
「お姉ちゃんが依頼を受けててなんかこの学校で危ないことをしてる人たちがいるって」
あらかじめ決めておいた言い訳をする。警戒する人はするだおるけれど、親切な人は積極的に教えてくれると思ったからだ。
「ふーんGメンかなんかなの?お姉さん。ちょっと怖かったもんね。納得かも」
「そうなんです。いつもあんな感じなんですけど。仕事はできるみたいで色んなところに行ったりしてます。それでなんですけど。この学校の地図ってあったりしますか?なんだか広いみたいでよくわからなくなっちゃって」
この保健室に連れてこられたときも思ったけれど物語の色々なものを内包しているだけあって混沌としていて広大なのだ。永遠さんと合流するだけでも苦労しそうだ。
「そっか。たしかに大変だよねここちょー広いし。イヴに聞いてみたらすぐわかるかな。ここの管理をしているAIなんだけれど」
イヴ?AI?そんなものもここにはあるのか。
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