小学生・ダーリン・片道切符
「なあ。なんで裏口からとか行かないんだよ。わざわざこんなふうに正面から挑戦する意味あったか?」
わざわざと言われても正直に事情を話したところでその人に案内してくれるかわからないのもあるし、どう説明をすればいいのかも検討つかなかったので直接探すことにしたのだ。
「でも雰囲気ありすぎじゃない?
しゃべることで恐怖心を誤魔化そうとしているのか、永遠はよくしゃべった。それに対して氷姫は無口ながらも嬉しそうにしている。
「こわくないよ。むしろわくわくする……あっ。そこからくるよ」
わぁ。と小さな悲鳴を上げたのは永遠だ。驚かしてきたキャストをキッと睨みつけている。いや、相手も仕事でやっているのだし、そんな睨みつけなくてもいいじゃないかと思う。
「なんでわかるんだよ。っていうか、こんなことしてて目的の人に会えるのかよ」
さあ? でも方法が他に思いつかなかったのだから仕方ない。
「まあ。行こうぜ。悩んでいる暇もないみたいだし」
「あぇっ!」
短い悲鳴を上げて走り始めてしまう。永遠のやつ実は怖がりだったんだな。そう氷姫と顔を見合わせてくすりと笑った。
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