夫婦・再生工場・終わらない
「これいつ終わるの?」
ホールで
「そろそろ、日が落ちるよ。黄昏時になるとなにかが始まるんでしょ」
見知らぬおじさんが言うことだ。何が起こるのかなんて分かるはずもなく、そもそも成果を見せろって七日間戦争についての成果なのだろうか。夏希のレベルは上がったみたいだけれどそれで十分なのだろうか。
「昨日は本番中だったしな。もしかしたらもう逃げちゃったのかもしれない」
公演が終わり、人々が出ていくのをただ眺めながらそう思う。今日は何もしない可能性だって高い。昨日、
「えー。じゃあ、一日なにしてたっていうのよ私達。損してるだけじゃない。どうしてくれるのよ。
「あっ。サモナーってそういう感じなんだ?なんか夫婦みたいに繋がってるんだな」
「んー。なんか喜美子は特別みたいだよ。そもそも召喚されてる状態で話ができるの珍しいし。まあ、それも全部使う物語に依存するみたいだけど」
「今はねなんか再生工場みたいなとこにいるらしいいよ。力を取り戻してるんだって」
はあ。としか感想が出てこなくて話が詰まってしまった。一日中ふたりでこうやってくだらないことを話し続けているのだから話題も尽きる。
「さて。ゲームスタートだよ」
不意にどこからともなく声が聞こえる。慌てて外を見ていると日が沈んで辺は黄昏色に染まっていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます