七日間戦争
七日間戦争・シャクレ・占い
「ねね。今日なんかいつもよりシャクレてない?」
黄昏書店で寛いでいると
僕はシャクレているのか。そう言われて初めて退屈のあまりシャクレてしまっていたみだいだ。口裂け女以来、ずいぶんと何もない日々が続いている。
「パトロール行ってくればいいじゃない」
「パトロールって言ったってただでさえ夕方にならないと何も起きないのに。最近平和そのものじゃないですかー」
「いいじゃないか平和が一番。なにもないのが一番。口裂け女に肩を食いちぎられるなんて体験したくないだろう?」
それはそうなのだけれど、自分の以前の存在を知るためには情報が少しでも必要なのだ。
「闇雲に探し回ってもなにもいいこと無いよ。それこそ占いとか頼ってみたほうがいいんじゃない?」
「占いなんて当りませんよ。何言ってるんですか」
「当たるよ?占い」
隆司くんがさっきと同じ様に見上げてきていて。続けて否定なんて出来ずに。
「そうだよね。占い当たるよね」
そうつい、返事をしてしまう。
「当たるよ?占い」
勉さんが同じ言葉を、少し違うニュアンスで言ってくる。
「はぁ。君の力を考えれば占いだって当たるだろうよ」
そう言われて初めて気がついた。物語の力で占いができればそれはより強固な力に変わるのか。絶対に当たる占いとか存在するのかもしれない。
「それならその占いで……」
「そんな都合のいい話はないよ。彼らが占うのはもっと抽象的なものだ。例えば、もうすぐ七日間戦争が起きるとか」
「七日間戦争?」
占いで解決すると思っていたことを否定されたことよりもその言葉が気になって聞き返してしまった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます