さよなら人間、こんにちは人外

オオカミ

第1話 帰路

 私はいつも通りの変わらない仕事を終え帰路に就いていた。時刻は18時を過ぎた頃だろう。いつもの道を運動靴でゆっくりと歩く。もちろん、たまに来る後ろを歩いてる人からは追い越される。そんなの気にしてもない。

 今日は何となく人目がウザいと感じた私は、少し遠回りになるが、裏地に入ってはたまたゆっくりと歩き始めた。すると後ろから2人の男性が着いてきているのを横目に確認した。しくった…そう思った。

「ねぇお姉さん」

『…』

「睨むことないでしょ笑、こんな裏地を1人で歩いてたら声かけられるなんて思わない方がすごいと思うよ」

『興味無い』

「つまらなそうだね〜毎日」

 そう言われて笑ってしまった。

『そうさ、何も無いこの世の中つまらない』

 そういうと男2人はニヤニヤしていた。さっきまで殆ど話して居なかった男は私を小型の何かで覗き込んだ。そして小声で何かを伝えていた。

 さすがに私もやばいと思い踵を返そうとするが、1歩手遅れだった。

「おっとお姉さん、ごめんね、俺達の手柄になってもらうよ笑」

 そういうと同時に口と鼻に薬品を湿らせたガーゼを当てられ、抵抗をみせたが、追い打ちをかけんと寡黙な男が私の溝打ちに1発…

そこから私の記憶はない。









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