第33話 ジャンル

 前回に引き続きPV数の話です。


「PV数を稼ぐために、小説を書いてるのではない!」


 と声を大にして言ってみたいのだが、それは建前で、本音はメチャメチャPV数を伸ばしたい。

 作品の中身とPV数は必ずしも比例しない、という人もいて、それも一理あると思いますが、やっぱり面白い作品はPV数も多いだろうし、「これ読もうかな?」と目に触れるのはPV数が多い作品の方が期待度は高い。「いいなぁ、いっぱいの人に読まれて」という気持ちがやっかみに変わり、「読んでやらん!」と拗ねる気持ちもあります。

 PV数を伸ばしたい理由としては、そこが増えれば人の目に触れるチャンスも増えるのではないかという期待と、純粋にそれだけ読まれているという満足感も味わいたい。

 人間という物は、少なからず誰しも承認欲求というものがあると思っている。

 カッコいい服を買えば褒めてもらいたいし、「いつもオシャレですね」なんて思われていたい。仕事でも「流石ですね」なんて言われたいものだ。人によっては、そんな社交辞令で言われたくない、と言う人もいるだろうが、それが社交辞令じゃなくて本気で言ってもらえたら嬉しいはず。

 もしそれが、本気で他人に認められたくない、という人なら、まあ僕と気が合わない人だということでそんな人のことは気にしない。


 話を戻す。承認欲求だとかも欲しいがそれも建前。もっと本音を言えば、現状の自分の実力は置いておいて「作家デビューしたい」。できれば、それで食べていけるようになりたい。もう少し現実的な小さい話にすると、「広告表示PV」や「アドスコア」を伸ばしてロイヤリティーが欲しい。まだ3.000溜まったことがないので、1円も貰えていない。ピエン。


 ネット小説に求められるのは手軽さであり、ライトノベルの方が読まれるのである。ライトノベルというものがどういう括りなのか、いまいち明確に把握はしてないが、ライトに読めればいいのではないか、という解釈です。


 カクヨムでは、異世界ファンタジーや現代ファンタジーが圧倒的に多い。続いては恋愛とラブコメ。僕が書くミステリーや現代ドラマは他のジャンルに比べて少ない。

 まあ僕の取り上げる題材でファンタジー物を書こうと思っても難しい。恋愛物なんて、もっての外だ。誰も45のオッサンの僕が書く恋愛物なんて読みたくないだろう。好きだぁ、ちょんだぁ、というキュンキュンするような気持ちはとうに忘れてしまった。ドロっとした不倫物を書く気も、今のところない。


 僕の書く物はやっぱり「ミステリー」や「現代ドラマ」に落ち着いてしまう。でも、問題はそれじゃない。

 テーマが重ければ「現代ドラマ」で、軽ければ「恋愛」というわけでもない。ファンタジーを書いている作品でも、しっかり人間模様を描いてる作品も多く、ファンタジーという世界を借りて重めのテーマをさりげなく伝えている作品には感心させられる。

 最近のアニメを見ていても、これって子供向けか?と思うほど重いテーマのものは多い。


 だから「異世界」だからといって軽いわけでもないし、「現代ドラマ」といって重いとは限らない。


「異世界」など自分が苦手と思い込んで読まないジャンルは、自分がイメージしにくいから書きにくい。普段読んでいるジャンルの方が読みやすいし、本を選ぶのもイメージしやすいジャンルから作品を選択するのだと思う。

 だから僕が無理やり自分の題材を異世界に組み込んだって、そのジャンルに慣れている人の表現力には敵わない。


 いずれ他のジャンルにも挑戦したいが、今の僕にはどう引っ繰り返してもファンタジー系の物は書けない。それに異世界でも現代でも数あるファンタジー系の中に飛び込んだところで埋もれてしまう。慣れてない僕が異世界を書くと、オッサンが無理やり若い子の言葉を使うくらい違和感が出てしまう。ピエン、とか。


 要は、自分に合っているジャンルかどうか、だ。


 これは「ファッション」と一緒ではないだろうか。今流行りの服をチェックするのはいいが、その流行り物を着ていればOKというわけではない。オバさんがヘソを出した服を着てたら「あの人、大丈夫か?」と思われてしまうことが大半だ。たまに、「私、体型が細いから、娘と一緒の服着れちゃうんだよね」という同級生がいるが、若いファッションの上に老けた顔が強調されてしまう。もちろん中には似合ってしまう人もいるが、極小数だ。

 自分も息子と服を買いに行って、これなら着れそうかな、と若い人のブランド服を手に取ると「よせよせ。無理すんな」と息子に止められます。物理的に着れるとかじゃなくて、合ってるかどうかが問題。勘違いしちゃイカンのです。


 他に比べて少ないとはいえ、ミステリーや現代ドラマだって、それ相当数の作品が載っている。こちらで読まれることだって、そんなに簡単なことじゃない。

 自分に合ってジャンルで極めることの方が重要。


 おっと。2.000文字を越えそうだ。続きは、また今度。

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