第2話



僕は原っぱに大の字に寝そべっていた。別にその行為自体に理由はない。


強いて言えば、学校へ行くのが億劫になった、とか。


別に友達がいないわけじゃない。だから、人間と関わるのが辛いってほどでもない。けど将来の夢はおろか、自分の生きる意味をも見つけられない僕にとっては、勉強に精を出すことなんて到底できなかった。


僕はなんの為に勉強をしているんだ?僕は何がしたいんだ?自問自答しても、簡単には答えはわからない。


きっと先生だって、僕のことを持て余しているのだろう。そういえば今日には進路希望調査表を提出しろとか言われてたな。


結局白紙になってしまいそうだけど。


どうせ学校に行っても怒られるか呆れられるかのどちらかだし、今日くらいは休んじゃえ。そんな出来心だった。







  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る