第30話 電脳世界の近未来

さて次は、近代日本の予言体系の災厄に対処する為のキーワード、「ユダヤの改心」の第二段。


「物質(偏重)文明に対する対策」の有力候補と考えている、電脳世界の構築に話題を移そう。


電脳世界の近未来を語る前に、設計の予言者による近未来の前提となる考えがある。


一つ目が「犯罪が無い世界」。


場末の予言屋風に言い直すと、「負の経費が削減」された世界。


二つ目が、近い将来に訪れる予定の、「物質世界と目に見えざる世界(情報世界)」が融合された世界。


ナンチャッテ・ファンタジー的に翻訳すると、


「電脳世界が、神々の世界として誕生する。」となるのだが・・・・・・


実を言うと「神々の世界と、電脳世界はよく似ている」と思う。


ここで「神々の世界」と言うのが気になるところだが、ここに踏み込むと助長になり過ぎる。


さらに、「ナンチャッテ存在の本質」などと言う、フランスの哲学者サルトルの「実存主義」や、ドイツの哲学者ハイデガーの「ダーザイン」っぽい論議になる。


こんな話しを始めると、それなりにややこしくなるので、ヒントだけ提示しておこう。


「山これ山にあらず

  これを山と言う。

 川これ川にあらず

  これを川と言う。」


この一説を見つけたのが、SF小説の○○水滸伝だが、とっても便利に使わせて頂いている。


ちなみに出典は、鎌倉時代の禅僧、道元禅師の「正法眼蔵 山水経」だ。


話しがナンチャッテ哲学に逸れたので、神々の世界に戻す事としよう。


何でも、設計の予言者の話しによれば、神々の世界は181のコロニーに分かれているらしい。


理由は簡単だ、精神世界とは、「何でもが、思った通りになる世界」だからだ。


「思った通りになる世界」一見便利な世界に見えるだろうが、事実は真逆である。


喜怒哀楽、良い思いも悪い思いも、思った通りになる世界が故に、一切の隠し事が出来ない。


さらに、暴力なんか思ったまま現実化する。


悪い言い回しをすると、一切の融通が効かない世界。


ジャスティスな表現をすると、「一切の妥協を許さない世界」、それが神々の世界である。


もっとも精神世界、仮称「神々の世界」は、同一コロニー内であれば、何不自由無く生活できる。


ただし、「不自由が無い世界」と言うのは、「良いに付け、悪いに付け」自由であると言う意味になり、これを「天国と地獄」と言う。


すなわち、良いに付けであれば天国的であるが、悪いに付け自由と言うのであれば、これは地獄となる。


その点、物質界は融通に忖度に、騙しや陥(おとしい)れ、バレなければ何でもオッケーである。


理由は、物質界が「物質の原則と時間に縛られた、極めて不自由な世界」だからだ。


飯を食うにしても、旅行するにしても、気に入らない奴をぶん殴ろうとしても、物質界の手順を踏まなければ実現する事はできない。


そんな「不自由が前提の世界」が・・・・・・この世である。


その代わり大きな利点もある。


神々の世界が181のコロニーに分かれている理由が、肉体を持たない精神世界が故に、同じレベル・同じ傾向のある精神、平たく言えば似通った魂同士でしか存在できない。


それが故に、「181のコロニーに別れ、原則コロニー同士は交われない世界」となる。


しかし、物質世界で肉体を持っていれば、喜怒哀楽も嘘も方便も隠す事が可能である。


従って、物質界の原則に従ってさえいれば、「181のコロニーに分かれた、全く異なる世界の魂」が、同一次元・同一時間に混在する事が可能となる。


では何で、こんな持って回ったような事になっているのか。


これは「存在と認識」的な議論になるので、止めて置いた方が無難である。


ややこしい話しは棚に上げてと、ここでもう一度「電脳世界」を確認してみよう。


場末の予言屋のナンチャッテ予言、「戦争の時代・経済の時代・外交の時代」でも書いたが、物質世界、すなわち我々が生活している実際の世界と、電脳の世界の決定的な違いは何か。


それが「時間」である。


電脳世界とは原則「データのみの世界」であり、時間や距離、将来的には言葉や国、人種を越えて一瞬でアクセス可能な世界になる。


この様に電脳世界は、正直なところ物質の原則に縛られた現実世界に比べ、より「神々の世界・精神世界」に近いものだと考えられる。


従って、神々の世界に近い電脳世界は、「一切の妥協が許され無い、ジャスティスな世界」になる。


結果として、電脳世界内では犯罪は起きず、「負の経費」が限りなく小さな世の中となる。


財政問題はこれで解決と・・・・・・


オット、話が少々長くなり始めた、論証が恐ろしく中途半端であるが、これ以上語るとボロが出る。


ここから先は、電脳世界(量子コンピューター)に移る事としよう。

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