第5話 下の名前呼びって、どのタイミングが正解だ?
突然の母の発言にちょっと固まってしまったが・・・というかどう言うつもりなんだ?
「なんで俺なんだ?別にもっと歳が近いやつだっているだろ?いかにここが田舎だからって」
「だって、あんたたち気が合いそうだし・・・」
「気が合う?んな訳ないだろ・・・なあ」
「え?・・・うん、そうですよこの人とは仲良くできる余地などありません‼︎」
え?そこまでいう?・・・ちょっと俺傷ついちゃったんだけど・・・しかもこいつ、なんの悪びれもなくはっきりと言いやがって。ムカつくわほんま‼︎
「ホラ、エミ?ソンナニ意地張ラナイデ?」
「・・・・・・わ、わかったわよ。今のところ話し相手になってるのは、コイツだけだし?・・・お願いするわ‼︎」
「えー?」
「何よ・・・・・不満なの?」
「いやー、そうじゃなくてな?」
だってこいつ、母親に言われたからってこんなにすぐに変わるもんかね。そう言う意味では、素直なのかもしれないけど・・・
「あ、わかった。あんた年下の女の子と一緒にいるのが恥ずかしいんでしょ‼︎」
「んな‼︎」
・・・・・そんなことねーしー?、恥ずかしくなんかねーしー?、ちょっとどーかなーなんて思ったりしてねーしー?・・・・・
「え?本当にそうなの?ちょっと・・・ないわー」
えええええええ・・・お前までそんなこと・・・て言うか、ないってなんだよないって。それならこっちだってなあ、出るとこでたっていいんだぞ?・・・・・・ぞ?
「ほら、あとは二人で話してなさい。私たちは私たちで話すことがあるから」
「はー、もうわかったよ。じゃあ、俺の部屋でいいか」
「え?」
ここはいったいなんて呼べばいいんだろうか、齋藤さんはお母さんもいるし・・・お前も、母親の前では失礼すぎるし・・・うーん、困った。名前だけは、下の名前だけはこっ恥ずかしくって言いたくないしなー、
「どうしたのよ、なんで立ったまま固まってんのよ」
いつまでも突っ立ってるわけにもいかねーしなここは仕方がないか、今回だけ特別に・・・いやこれはかなり断腸の想いでだな・・・本当だからな?
「・・・・ほらいくぞ?・・・・・エミ」
「・・・・・・・」
「・・・・な」
なんか言えよ、こっちが勝手に名前呼びしてるみたいじゃねーか(そうです)
「ったく」
「ちょ、ちょっと待ってよ・・・・・おじさん」
「だ、誰がおじさんじゃ。俺はまだ22だ」
「ほら、仲良いじゃない」
「ソウデスネ」
楽しく談笑している母たちを横目に見ながら、達己の部屋に向かっていく二人なのであった。
続き・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・マス
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