第三話
「……勘違いです」
「はあーぁー!?」
くち、悪いなぁー。エルフって排他的で他人に対して冷たいけど、知的な印象、台無し。これ、幻想小説家が見たら、泣くぞ。あと、絹のような美しい金髪じゃないのは――あれか? グレたエルフで有名な
「耳、右と左、どっちがいりません?」
口調は丁寧だけど、脅し文句がマフィアだ。
ダブルアクションならではの長所である機械的内部構造が、ダブルアクションにとって短所でもある。ダブルアクションは、一回、
シングルアクションならトリガーの移動距離が短く、トリガーも軽いため、ダブルアクションと比較してより命中精度をあげることを知っている。
拳銃という道具を理解し、状況に応じ、ダブルアクションとシングルアクションを使い分けることができるだけの技量の持ち主。さらに、基本中の基本である、相手に銃口を向けることはしていても、決してトリガーに指を掛けてない。
人間の体は自分の意識ではコントロールできている、つもりでも、できていない。反射や発作などがそれに該当する。意識的に気を付けていても、ちょっとしたことで、体は反射してしまい手や指に力が入ってしまう。もし、そのときにトリガーに指を引っ掛けていたら、意図せずに銃口から銃弾が発射される。
銃に意志はない、あくまでも、持ち主の行動で動作する道具でしかないからだ。
特に実戦となれば自律神経が乱れ、緊張し、興奮状態になる。このような環境下では体が周囲の影響を受けやすく、精神にも肉体にも誤射しやすい状況を創り上げてしまい。撃って良いのか? 不明なターゲットにさえ、トリガーに指が触れていると意識とは関係なく指に力が入ってしまい撃ってしまうこともある。
しかし、
エルフっ娘も一流の
「オレ――ボクのこと、よりも。今は、一時休戦と一時共闘しません?」
「いい感、してるわね」
「鼻、利くので」
「いいでしょ、貴方の提案を受け入れましょう。ただし――裏切ったら」
「どうぞ。好きなだけ背中に、銃弾撃ち込んでください」
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