第2話

 うーん、あぁーよく寝た。まだ寝たい

二度寝しよ おやすみzzzって!


 秒速で眠さに負け、寝返りを打とうとする。


ん?

あれ!? 寝返りが打てない!なんだ、どうなってる!?


 寝るどころではない状況だと眠いながらも理解した俺はとりあえず目を開けようとする。


あれ!?なんも見えないし!

なにこれ!?


<孵化する前に高い知能を持ったことを確認しました。 称号「早すぎる者」を獲得しました。>



うわっ!なんだ!?……はっ!(察し)まさか……


ラノベを読みまくった俺は自分に何が起きているか即座に理解する。


ステータスオープン!





個体名 : 未定

種族 : 鳥の卵

Lv : 1

HP : 1/1

MP : 1/1

スキル : 言語理解、鑑定、成長

称号 : 転生者、早すぎる者





 そして予想は的中し、俺は当然……


うおーマジか!転生キター!

よっしゃぁぁぁ!!!


喜ぶ。 それもめちゃくちゃに。


フォーーーー!!

イェアーーー!


〜五分後〜



あぁ、喜び疲れた……


 声は出せないが心の中で人生最大の喜びを体験していたが、ようやく冷静になってきた。そこでステータス画面? を見てみるとあるものを見つけた。


え? 鳥の卵? 俺人辞めてるんだけど……

まあいいや、今大事なのはこれからなにするかだ。


 人を辞めたことなど、今後のことと比べるとショックではあるがそこまで重要事項ではない。なので今できることをする。


 おっ、鑑定! 定番だけどこれは使えそうだな! それではそれでは……

鑑定! ……鑑定!

……あれ? なにも起こらないぞ?


 自信満々で使おうとしたが何故か使えない。

若干焦りながら原因を考える。


 あ、もしかしてなにを鑑定するかも意識しないといけないのか?


早速仮説を実証しようとする。


よし、種族:鳥の卵を意識して、

鑑定!


種族: 鳥の卵〜鳥の卵。孵化するまで後23日。


心の中で鑑定と唱えた瞬間頭に文字が浮かんできた。


おぉ!できた! 


鑑定を使えてホッとした後文字を読んでみる。


 なるほど俺は後23日も卵の中にいなくちゃいけないのか。

……退屈すぎない!?


 なんだかやばい情報を知ってしまい少し憂鬱になるが、とりあえず他のものも全て見ていく。


 じゃあ、なんとなく予想はできているがまずはレベルから鑑定しよう。

鑑定!


Lv〜魂の格。経験値を積むことで上がる。レベルと読む。


うん、予想通りだね。

ちゃっちゃと次行きますか。


MP〜魔法を使う時に消費する。鍛えたり、レベルが上がると増加する。魔力とも呼ばれる。


おい!

おいおいおい!

魔法あるってよ魔法!

よっしゃあー!

鍛えると魔力が上がるって書いてあるし、これは鍛えるしかないだろ!


 俺はラノベ好きなので転生だけでなく魔法にも喜ぶのである。


成長〜経験値倍化、スキル習得速度倍化の効果がある


え? チート臭くね? 

ありがたいけどチート臭くね?

まあ、ここは喜んでおこう。

フォー!


転生者〜転生した者。この称号を持つ者はスキル: 言語理解、鑑定を獲得する。


早すぎる者〜異常なまでに早熟な者。この称号を持つ者はスキル: 成長を獲得する。


 なるほどこの二つの称号でスキルをたくさんゲットしたのか。

称号強くね?

それと転生者ってあるし、俺が転生したのは確定でいいかな。


 鑑定するのはこんなもんで良いかな?

じゃあさっきも言ったけど魔力を鍛えるとするか。

……けど魔力ってどうやって鍛えるの?


 魔力なんてない現代社会を生きていたとして当然の疑問を抱くが、ラノベで魔力を感じることから初めていた主人公を思い出した。


じゃあ、まずは魔力を感じてみるか。


うーん………


〜2時間後〜


んあ?

このモヤモヤしたものか?


<スキル: 魔力感知を獲得しました。>


うへぇー……よかったあったよぉ。


 最初のあたりは結構楽しかったのだが、30分経ったあたりから見つけられるのか不安になってきていた。


 いや、俺よく2時間も魔力探し続けられたな。

とにかく魔力を鍛えるのは前に読んだラノベの方法で良さそうだな。

じゃあ次は、魔力を動かすことだよな。


〜3日後〜


ズリッ


<スキル: 魔力操作Lv.1を獲得しました。>


 うげぇ、やっと動いたぁー。

1時間くらい前に魔力に触る? ことができてそこからはすぐだった。

まあつまり俺は、魔力を感じられても動かすってどういうこと? って思いながらこの三日過ごしていました、はい。

もし俺が人間だったら5歳は老けたと思う。


 努力の結晶であるスキル:魔力操作Lv.1を心の中でニヤニヤしながら見ていたらあることに気づいた。


 ん? スキルの名前にLv.1とあるぞ。もっと上手く操作できればレベルがあがるのかな?

よし、操作しまくるか。


〜孵化十分前〜


 あれからずっと魔力操作の練習をしていてステータスはこんな感じになった。





個体名: 未定

種族: 鳥の卵

Lv : 1

HP1/1

MP1/1

スキル: 言語理解、鑑定、成長、魔力感知、魔力操作Lv.極、魔力精密操作Lv.1

称号 : 転生者、早すぎる者





 HAHAHAどうだ魔力操作はLv10のときにレベルが上がって極になったのだ。そして一緒に、精密魔力操作を覚えた。だがこの精密魔力操作が全くレベルが上がらなかった。


まあとにかくもうすぐ孵化だ!


孵化まで残り10秒

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