雨天と南風、茶封筒と詩

羽谷海

  雨音の一メートル


  雨が落ちる。


  ぽつり、ぽつりと、


  次第に少しずつ強く。


  雨粒が、あなたの大きな瞳を通り過ぎる。


  あなたと僕の一メートルの距離の、


  その真ん中を通っていく雨粒を、


  例えば永遠と呼んでみる。


  誰かが僕らを呼ぶけれど、


  返事もせずにいよう。


  明日が僕らを呼ぶけれど、


  もう少しだけ、返事は返さずに。

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雨天と南風、茶封筒と詩 羽谷海 @harashin

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