ヴァンパイアキラー
三郎
第1話
ユリア・ウィスタリア三十六歳。彼女は三十年前、両親を吸血鬼に殺された。
ウィスタリア家は両親とユリア、そしてユリアの双子の姉であるメアリーの四人暮らしで、その日ユリアはたまたま、友人の家に泊まりに行っていた。翌朝帰ると、家の前には規制線が張られていて、自衛団が囲んでいた。そこでユリアは家族が殺されたことを知らされた。突然の出来事だった。
ユリアの両親の遺体の首に吸血痕があったことから、犯人は吸血鬼だろうと推測された。しかし、メアリーの遺体は無かったらしい。
その頃、幼い女の子が吸血鬼に攫われる事例が相次いでいた。メアリーももしかしたらその吸血鬼に攫われたのかもしれないと、自警団はユリアに語った。
「おねえちゃんは……生きてるってことですか?」
「……それは分からない」
ユリアはその日から、吸血鬼による幼女誘拐事件の真相を突き止めるために自衛団に入る決意をした。それ以外に道はなかった。
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