第397話 これがいわゆるサービス回 at 1995/12/23
「え………………ええええええええええ!?」
ある意味安定のリアクションである。
我ながら。
「ななななにを言ってるのさ、スミちゃんんん! ぼっ! ぼぼぼぼくらまだ中学生でぇ!」
『ダメ………………かな?』
「ダメかダメじゃないかっていうと、むしろダメじゃないけど! ややややっぱりダメぇ!」
『………………じゃあ、
……え?
『入るね』って聴こえたんだけど!
それって、これから一糸まとわぬ姿の純美子が僕の目の前に現れるってことでぇえええ!
――がちゃ。
『がちゃ』っていったぁあああ!
「………………入っちゃっ、た」
「ちょ――ちょちょちょちょぉおおおおお!」
すすす……と浴室とトイレ洗面所を仕切るシャワーカーテンがゆっくりと開いていく。そして徐々にあらわになった純美子の姿は――当然のように素肌にバスタオル一枚を巻いた姿で。
「あ……あの……。あのあのあの……!」
「………………えへへ。やっぱり恥ずかしい、な……。そんなに見つめないで……ね?」
無理ですって!
そりゃあ、ガン見しますって!
外で降っているであろう水鳥の羽のような真っ白な肌。なめらかなデコルテのライン。なんなら裸足だってロクに見たことがないのに、当然のようにバスタオルの下から伸びるすらりとした素足は思わず見とれるほどキレイだ。バスタオル越しに胸元を押し上げているふくらみも。
「そ――そんなことしたくてウチに呼んだんじゃないから! 無理しなくていいんだってば!」
「もし………………あたしが
「シタ……っ! え……ええええええー!?」
「うふふふ……ケンタ君が思っている以上に……あたしってえっちな子……なのかもよ?」
「えっち……え――ええええええええええー!?」
ええええええええええー!?
どうなっちゃうのぉおおおおお!?
で。
どうなったかというと、ですね。
「はぁ……気持ちいいよ……スミちゃん……」
「うふふふ。でしょ? ふっ、ふっ、ふっ」
ごしごしごし……。
「で、でもさぁ……水着着てるよって言ってくれれば、へ、変な誤解しなくて済んだのに……」
「誤解―? 期・待の間違いじゃないのー? えっちなケーンーターくーん?」
「え、えっと……は、はい、すみませんでした……」
純美子のバスタオルの下は一糸まとわぬ……ではなく真っ白なワンピース姿で、肩回りはオフショルダー、胸元と腰回りにフレアをあしらったアイドル衣装みたいな奴だったのだ。夏は山方面で合宿だったし、夏終わりに付き合いはじめたので、見せる機会がなくて……とのこと。この機会にどっきりも兼ねて、お披露目して僕を驚かせてやろう、と思ったらしい。
本人は平気みたいなんだけど……。
あ、あの、じゅ、じゅうぶん僕にとっては刺激が強烈すぎるんですけど……。
「はーい、終わり! 背中側はとってもていねいに洗ったから、今度は前の方を――」
「そ・れ・だ・け・は・無・理・で・す・! 僕、鼻血出して倒れちゃうからぁあああああ!」
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