第150話150「高純度魔石の採取」

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「異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜」

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 あと、『150話』到達しますた。



********************



「まず、純度の高い魔石⋯⋯つまり『高純度魔石』となると、カイト君の言う通り、冒険者ギルドに依頼を出してもすぐには手に入らない。『高純度魔石』は『高ランクダンジョンの深部』にある高純度魔石の鉱床で採取するか、『高ランク魔獣』から取るしかないからね」

「なるほど」

「しかも、カイト君のオリジナル魔法は『超級魔法』となるから、『高ランク魔獣』を倒して採取する場合、最低でも『Sランク魔獣以上』の魔石が求められる。そうなってくると個人でどうこうできるような相手じゃない。そのレベルの魔獣討伐ともなれば騎士団の指揮の元、何組も討伐隊を編成して挑むほどの魔獣だ」

「なるほど。⋯⋯それじゃあ『高ランクダンジョンの深部』の高純度魔石の鉱床に行って採取するってのは?」

「それも厳しいかな⋯⋯。今回必要となる高純度魔石の鉱床があるダンジョンとなれば『A級ダンジョン』になるかな。確かに『A級ダンジョン』なら生息する魔獣は最高でも『Aランク魔獣』までだから『Sランク魔獣』を討伐して魔石を得るよりかはハードルは低いかもしれない。でも、そもそも『Aランク魔獣』の討伐なんて相当難易度高い・・・・・からね? しかも『A級ダンジョン』って、最低でも『Cランク魔獣』しか生息していないダンジョンだからね? そんなA級ダンジョンで魔石採取する場合、単独であれば騎士団の団長レベルの強さはないといけないし、それを団長さんにお願いしたとしてもすぐに許可なんて下りないからね?」

「それじゃあ、騎士団の団長レベルの冒険者とかに『指名依頼』を出すってのは?」

「それも無理ね」

「ん? セイラ?」

「だって、ウチの父と同格かそれ以上の冒険者なんてこの国の冒険者ギルドには一人・・しかいないもの。しかも、その人に頼むとなっても父と同じように時間かかるわよ?」

「え? そうなの?」

「そうだね。ちなみに騎士団長アルフレッド・ヴェントレー様の強さは冒険者のランクで言えば『Sランク相当かそれ以上』になる。⋯⋯で、その騎士団長様と同格かそれ以上と言われる人物というのは、この国の冒険者ギルドのギルドマスターだ」

「『Sランク相当かそれ以上』って⋯⋯アルフレッドさんってそんなに強かったのっ!?」


 知らなかった⋯⋯。学園長やウチの両親にイジられているところしか見ていなかったから、そこまで強いなんて思ってもみなかった。


「話を戻すけど、つまり『超級魔法』を納めるほどの魔石を得るには、いずれにしても騎士団の討伐隊を依頼する必要があるからすぐには用意できないかな⋯⋯」

「そう⋯⋯ですか」


 騎士団の討伐隊⋯⋯か。ただでさえ、今は『クラリオン学園騎士団』を作って騎士団に喧嘩売るようなマネしてしまったからな〜。そんな喧嘩相手の騎士団が学園側に協力なんてしてくれないよな〜。


 ん?⋯⋯騎士団の討伐隊? んん?⋯⋯クラリオン学園騎士団。⋯⋯んんん〜?


「ソ、ソフィア室長⋯⋯確認したいんですけど、その『A級ダンジョン』っていうのがどこにあるかはわかっているんですか?」

「うん、わかっているよ。しかも比較的、学園から近い場所にあるよ。⋯⋯とはいえ、往復二日はかかるけどね」

「おお! ラッキー!」

「ラッキー?」

「だって、ラッキーじゃないですか。学園から比較的近い場所にあるという『立地条件』であれば、すぐにウチの『学園騎士団』で魔石採取に行ってきますよ!」

「い、いやいや、話聞いていたかい、カイト君?! その『A級ダンジョン』は最低でも『Cクラス魔獣』しかいないダンジョンだよ?! 君たちの『学園騎士団』って、つまりは生徒の集まりだよね? しかも一回生の? 正直言うけど話にならないと思う⋯⋯」

「ソフィア室長⋯⋯。俺の作った『オリジナル魔法』の話聞いてどう思いました?」


 俺は食い気味・・・・にソフィア室長に尋ねる。


「え? えーと⋯⋯さすが膨大な魔力量・・・・・・を持っているカイト君らしい魔法だなと思いました。軽く絶望した」

「ありがとうございます。⋯⋯で、この俺の魔力量は『カイト式魔力コントロール』で増やしたものなのはさっき話しましたよね?」

「うん」

「⋯⋯で、この『カイト式魔力コントロール』を約一週間前から『騎士団科』にいる『クラリオン学園騎士団』のみんなが習得している最中です」

「えっ?! そ、それって⋯⋯」

「はい。今の時点ですでに数人は『魔力量』が大幅に増大しています。しかも『クラリオン学園騎士団』に配属されている生徒は一部の生徒を除いてほぼ全員が『上級貴族』です。そして、その魔力量が増大している生徒というのは全員、元々が『上級貴族レベルの魔力量』です」

「な、なんと⋯⋯すでに、カイト君以外に習得している生徒が⋯⋯」

「あ、ちなみに生徒以外にも、学園長とかクラリオン王国騎士団のアルフレッドさんとか、あとゼノ・アマルフィさん、ケビン・カスティーノさん、レコ・キャスヴェリーさんもすでに習得していて、今はさらに『魔力量を増やすため』に自己鍛錬中って感じです」

「はぁっ!? が、学園長もですかっ!!」

「えっ!? ち、父もっ!!」

「ゼ、ゼノ・アマルフィさんとか、ケビン・カスティーノさんとか、騎士団でも特に有名な人の名前が聞こえたんだけど気のせい⋯⋯だよな?」

「せ、生徒だけじゃなく、そんな騎士団の凄い方々が『カイト式魔力コントロール』の習得に参加しているということは⋯⋯それだけカイト君の魔力コントロールの効果を認めているってことですよね?! それって、かなりすごいことだと思うんですけど⋯⋯」


 四人が四人ともの感想を述べる。


「ちょ、ちょっと待って! そ、それじゃあ、カイト君は何かい? 今の時点で『クラリオン学園騎士団』の実力はクラリオン王国騎士団に匹敵すると? だから『クラリオン学園騎士団』で『高純度魔石の採取』に行くと⋯⋯そう言っているのかい?」

「イエース、オフコース!」

「「「「⋯⋯⋯⋯」」」」


 どうやら四人共、空いた口が塞がらなかったようだ。


 うん、でもしょうがないよね。⋯⋯事実だから。


 ドンマイ。

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