みどりいろのともだち
美月 純
第1話
「そんでもって、しりこだまを取られっちまうんだぞぉ!」
「うそだぁ!」
お兄ちゃんが、じいちゃんの話を聞いて叫んだ。
「うそなもんか、あそこの川は昔から
僕はお兄ちゃんの背中にしがみ付きながら話を聞いていた。
「いつ川に行けば河童に会える?」
お兄ちゃんが聞いた。
「そうさなぁ、だいたいは夕方、日が落ちるころに見ることが、多いな」
「よし!じゃあ夕方、川に行ってやる。フミオも一緒にいくよな?」
僕は絶対に嫌だった……けど
「よし、決まりぃ、昼飯食ったら川へ行く準備をするぞ」
勝手に行くことを決められた。
いやなことはすぐに来る。
お兄ちゃんは
「冒険だ!」
と言ってリュックにタオルやら河童のエサのキュウリやらを入れて、水筒までばあちゃんに出してもらって肩に引っかけた。
僕にも少し小さめの水筒を持たせて、拾った木の棒を振り回しながら
「ついてこい!」
と言って歩き出した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます