第15話・依頼・討伐、そして、出会い
「え?」
「あとお前には、スログアドラーではなく、庶民のトハンとして学院に行ってもらう。そしてもう1つミシアとの関係を悟らせないためにお前には、学院で1番弱くなれ」
「いやいやいや、学院に行けと言われてさらに力を抑えろなんて」
「お前ならできるはずだ、それにもう1つ理由はある」
「そのもう一つの理由とは?」
俺は、正直学院には行くつもりだ。近衛騎士になったならこういうことも予想出来たし、だが力を抑えろってなぁ
「お前には言っておくが、私は今の貴族があまり好きじゃない。貴族絶対主義で、自分たちの生活が、その見下している庶民達からの金だということも忘れている。それで、平等派の貴族たちを集め、良い関係を築きたいのだ」
貴族の問題はよくわからんがとにかく良い人達を沢山仲間にしようって訳か
「貴族派全員を、暗殺するのはダメなんでしょうか?」
「お前たまに怖いな。まぁ暗殺しようと思えばできるんだが、それだと大陸が持たない。私は超人じゃないこの大陸全てに目が届くほど暇じゃない、だから、人々には悪いけど、貴族派達を滅するだけじゃダメなんだよ」
「なるほど」
俺は、女王の提案に乗り、学院でめちゃくちゃ弱い人を演じることになった
「とりあえず
「はい、私は、近衛騎士であり、SSランク冒険者でもあるので!」
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まぁ弱く見せるのは簡単だ。超簡単に言えば吹き飛ばされて血を出しとけばいいんだ。それより今は、短剣と銃杖が一緒になった。この回転式拳銃、通称・ガレソト&ガトソレの使い方に慣れないと、短剣も銃も杖も使ったことあるけど、この3つが重なった武器は流石にない。だから慣れないと、とりあえず付与魔法を付けるか、あまり乗せすぎると、どこかが弱くなるから慎重にやらないと
付与魔法・ガレソト
破壊耐性
自動装填
威力調整(最大5倍・最小100分の1)
威力偽装
消費魔力5分の1
形状変化(2パターンのみ)
成長
譲渡不可
付与魔法・ガトソレ
破壊耐性
自動装填
威力調整(最大5倍・最小100分の1)
威力偽装
消費魔力5分の1
形状変化(2パターンのみ)
成長
譲渡不可
とりあえず威力調整で俺の魔法を弱く見せれるし威力偽装で見た目がめちゃくちゃ弱そうに見せられるしこれ以上つけると何かが弱くなるからやめとこう。
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王都ギルド支部
「ようこそ!王都ギルド支部へ、今日はなんの御用時でしょうか?」
「これを見せれば分かると言われたんだが」
そして俺は、先程女王に貰った手紙を渡す。すると
「こ、これは!王の封蝋!?」
手紙を見せただけでびっくりしているということは、あの封蝋はなにか特別なものなんだろうな
「い、今ギルドマスターに報告します!少々お待ちください」
と言って階段を上っていった
そう思ったのも束の間
「ようガキ、調子はどうだい?」
ムキムキの怖そうな人が俺に話しかけてきた。これは、まただな
(なんでこんな、面倒事に巻き込まれるんだ)
【それは、称号・仕事人の効果で、面倒事に巻き込まれやすくなる代わりに、色々な人から感謝されるようになる称号です】
(なんだよその称号いらねぇんだけど)
「ここは、この王都ギルド支部1番の美人な受付嬢、マリナの受付だ、お前みたいなガキが使っていい場所じゃねぇんだよ」
まぁたしかに美人て言われれば美人だが俺は、ミシア以外あまり興味無いしな
「あ、そうだったんですね。ごめんなさい」
俺は、一応謝ったがこういう奴らは多分
「あ?謝罪が足りねぇなぁもっと誠意を込めてだな」
そして俺は小声で
「チッ、うるせぇなこのゴミ」
少しだけ本音が出てしまった。そしてそれを聞き取ったのか知らんが、周りに居た1人の女性の冒険者が
「やめとけ、筋肉バカ。こいつ、強いぞ」
そう男に言い放ったが
「こんなヒョロガキが?」
俺に挑発的な目を向けてそっちも言い放つ
そこに現れたのは
「何をやっているんだ?」
太く低い声が階段から降りてきたのは、こちらも筋肉ムキムキの大男だった、が、その巨体には似合わぬ歩法をしていた。
その大男は足音がほぼ無く、立ち姿も、隙がないとても強そうだ
「ギルドマスター、俺はただちょっとこの子供を叱ってただけですよ」
そう言いながらギルドの扉を開け去っていった
「君がトハンか、私の部屋に来てくれ」
「はい!」
ギルドの階段を上り、1番上の階だろうそこの奥にいかにも、すごい部屋があるのがわかった
「俺は、元Sランク序列4位のギルドマスター、ガイリだ」
座って俺に聞こえる声で自己紹介をしてきたので
「私の名前は、SSランク冒険者のトハンです」
「あぁ、あの手紙に書いてあったから知っている」
まぁそりゃあそうだよなと思いつつ俺は、ガイリさんの前に立つ
「手紙に書いてあった。強制はしないが、今ギルドで問題になっているあの事件の解決の要になると思う」
「何でもします」
「流石SSランクだ、じゃあお前、
「はい」
「だが去年は、いつもより魔素が濃く、いつもは四大陸のどこかに出る
「条件付きで引き受けます」
俺は即答した。いい終わった瞬間なんの間も無く即答した。そしてギルドマスターは俺に質問した
「……その条件とは?」
「まず討伐しても、トハンの名は広げず、SSランク冒険者スログアドラーとして世間には公表する事、素材の権利を0から100まで渡す事です」
「何故スロクアドラーとして広めるんだ?」
「それは秘密ですが、女王様から受けた依頼を達成するには、トハンの名が広まるとダメなのです。
そして、ギルドマスターは 少し考える仕草を取り
「わかった、その条件を呑もう」
「ありがとうございます」
【ここに契約が成立しました】
この世界の人達が唯一世界の声を聴くことの出来る瞬間だ。もしどちらかが契約を破った場合相応の罰が下される。罰の強さは契約によるが、この契約は結構重いので約束は守るはずだ
「あと、これは強制じゃないが、このギルド支部の冒険者を数名お供させてくれ、お前を信用してない訳じゃないが、何かあった時のために連絡役が欲しいんだが」
「その人達に俺の事を話させないようにするならいいですよ」
「大丈夫そいつらとは、
契約魔法、どんな契約でも、契約を破ると命を落とさせるという、いわば最強の指切りげんまんだ、ちなみに下位互換として商業契約というのもある。これは、商業のその時によって、罰が変わるやつだがこれも最悪命を落とす
「まぁ俺は、仮面で存在事偽装させるから大丈夫ですよ」
「存在事偽装か、凄いな」
そんなこんなありながらも俺は、次の日に、討伐に行くことにした。
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学院入学まであと28日──
「弱体化したとはいえ、この仮面の存在偽装を見破れるのはほぼ居ない。これにさらにマントで雰囲気全てを偽装すれば問題ないだろう」
俺は、亜空間の家で調整を加えた。仮面とマントを装着する
「行ってしまわれるのですか?ご主人様」
スランはここ最近やっと心を開き、この屋敷を切り盛りしている。たまに暇な日に来たりするが、あまり来ない為寂しいのかもしれないな
「あぁ、俺は仕事があるからな、そうだ!」
【【竜語理解】を創造、スランへスキルを譲渡しますか?】
(あぁ頼む)
【スランへ【竜語理解】のスキルを譲渡しました。スキル【最良化】により【言語支配】を自動創造】
「何をされたのですか?」
「まぁ見ていてくれ」
『
「どうした?トハ」
「多分スランとお話できるようになったはずだこれで話し相手ができて寂しくないだろ?」
俺は、話し出したシリクとスランとの会話を聴いてやっぱり話し相手が欲しかったんだなと思った
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これで暫く大丈夫かな。
とりあえずギルドに向かうか。
俺は存在偽装した姿で王都ギルドまで到着した。
「ようこそ!王都ギルド支部へ、今日はなんの御用事でしょうか?」
「ギルドマスターのところに連れて行ってくれ、昨日の件だ」
「はい、スログアドラー様ですね。着いてきてください」
にしてもスログアドラーを冒険者名にすることになるとはな、ちなみにマリナには存在偽装した俺の姿を見た為俺だと気づいたが、周りにいる人たちは俺の事見覚えがないみたいだ。昨日見た顔もあるんだがな。
コンコン
「紹介しよう彼がSSランク冒険者スログアドラーだ」
「彼がスログアドラーか」「チッ……」
今、この男舌打ちしたか?それによく見たら昨日の俺に絡んできた男とそれを止めた女じゃないか、なんでよりにもよってこの2人なんだろうか。
「今からAランク冒険者のキリア、ガリムには、スログアドラーの報告役をしてもらう。くれぐれも失礼な態度は取るなよ」
女は、キリア、男はガリムというらしいな。男の方はとても不満そうだが、多分結構な報酬が出たのだろう。黙って言うことを聞いている。
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「お前たち2人は、端的に言えば監視役だ、だから俺の邪魔はするなよ」
【恐怖のオーラLv4を発動します。2人の恐怖心が100%になりました。2人は、マスターの言う命令をほぼ受け入れます】
「じゃあ今から、
【スキル【縮地・改】を発動します】
「いいか、お前ら絶対に俺の邪魔だけはするなよ?」
2人とも頷いた
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オーク・ロード、文字にすると「
(昔、サトが作った狙撃銃を召喚)
【狙撃銃・影陰刹に
ただ殺すことを考えるんだ俺
【スキル【計算】を発動しました】
今あいつは、動いていない。的だ。ただ脳天に当てるだけだ、心を無にして
(……………………………)
カチッ……
ドン
(……………………………)
【目標「
「よし、オークロードは殺した。あとは、後始末だけだ」
【錯乱状態に入ったことにより、奥に居た
(は?あいつら、人質を取っていたのか?
いや多分違うな、オークはゴブリンに次ぐ、性欲の化身だ。多分その人は女性だろう。助けないと)
【縮地・改】
「あれ?スログアドラーはどこに行った?」「俺に言われても知らねぇよ、多分オークのとこに突っ込んでったんじゃん?」
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ここだけ何故か広場みたいになっていた。オークたちが何かしようとしていたのだろうか
「大丈夫です………か…………」
俺は驚いていた。確かに女性が数名いた。だが、オークが全部倒れているのだ。いくらオークとはいえ、約30体を越える数をあの一瞬で倒したのか
「貴方は敵ですか?それとも味方ですか?」
【この女性から、転生神・リネンの恩恵を確認、他次元転生者率86%、【鑑定眼・解析眼】を発動・しかし
「味方だけど、俺に剣を向けてる場合じゃないよ」
俺は、拳銃を2丁取り出し二丁拳銃で戦うことになった。
俺は後ろに振り向き解析眼で、状況把握しながら銃を撃ち確実に急所に撃ち込む。自動装填を発動し片方が撃ち終わったら、もう片方で撃ち、弾を装填していき、どんどんオークを倒していく、そして、解析眼が空を一瞬で解析して今はもう日付けが変わっているのがわかった。だが…
「やっぱり数が多いな、突っ立ってないで、お前も闘えるなら闘え」
「貴方の
「わかったよ」
(弓矢を召喚)
【スキル【システム】を創造、権能、設定を発動】
『放った矢はオークにしかダメージを与えられず。それ以外のあらゆる存在に影響を与えることが出来ない』
「奥義・飛天朱雀」
ドガーン
弓とは思えないほどの爆音が鳴り響く
【オーク1万2016体、ハイオーク5000体討伐、残り、オーク9084体】
(片方を形状変化)
俺は、一剣一銃になった。左手で切り右手で撃つという感じだ。残りのオークたちがゾロゾロやってくる。
「名前は知らんけど、貴女は左を俺は、右をやる」
「分かりました!」
スパパパパン
女性はどんどん、オークを切り刻んでいく
俺も負けてられないな
【魔力を消費して弾丸に魔法を付与】
小範囲爆破魔法なんかをたまに、入れながら撃ちまくって斬りまくっていく。
──────────────
バッ……と血振りをする俺と女性
「これで終わりかな?」
「そうですね」
「まぁとにかく、ギルドに行きましょうか。そこにいる方々も着いてきてください」
俺はこうして、キリア、ガリムを連れ、人数が人数な為、集団転移魔法を使った
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ギルマス部屋
「スログアドラー、
「……………………えぇ、私は戦闘貴族・ファリアン家の三女、マリラ・ファリアンです」
俺たちは、それぞれ白金貨30枚を渡され1時解散となった。ちなみに女性たちは、全員王都のさらわれた人達だったようだ
「マリラさん、少しお話があるのですがいいですか?」
「いいですよ」
俺は、亜空間にあるの俺の家で話すことにした。亜空間は驚かれたがすんなり受け入れられた
「お茶をどうぞ」
「ありがとう、スラン、ちょっと重要な話をするから、外でシリクと遊んであげて」
「分かりました」
ガチャッ
「改めて自己紹介しよう、俺の冒険者名はスログアドラー」
俺は仮面とマントを、脱いで
「そして、
「はい、私はマリラ・ファリアン」
「大事な話だ……マリラさん、貴女は」
『地球人ですよね?』
マリラさんはとても驚いている。話すかどうか迷っているのか沈黙が3分続いた
「そうです。私の名前は椎名惠、元日本人であり、転生者です……」
やっぱりな………………
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