第92話
さぁ2人への質問タイムといきますか♪
2人の話を聞きたかった俺と刹那は2人にお願いをして通話をスピーカーにして貰う。
「なぁ栞、お前達いつから付き合いを始めたんだ?」
少しの間沈黙が続いたが、根気よく待っていたら観念したのか
『……いつからって、ほら、兄ちゃん達が入籍した時からだよ//////』
と栞は恥ずかしそうに口を開いた。
「ほう、そうなのか。 で、どっちから告った?」
『お、俺からっす』
覚悟を決めたみたいな声で彼方君がそう言ってきた。
「え~っ!? ヘタレのあんたから? 栞ちゃんに告白したの!?」
『ヘタレは酷くね!? 俺だってやる時はやるんだよ!! ヘタレ扱いすんなよ姉ちゃん!!』
「だって実際ヘタレじゃん? 今まで彼女なんか居なかった癖に。ひよってから好きな娘にも告白出来なかったのに」
『うぐっ! それは…その…今はその話は良いだろ別に!』
『えっ!? そうなの彼方君? あの時の告白滅茶苦茶格好良かったから慣れている物だと思ってた』
『し、栞ちゃん💦 ……頑張って気合い入れて告白してみました……ハイ』
『……滅茶苦茶嬉しい……です……ハイ』
うわぁ……聞いていて砂糖吐きそう。俺は無理だな格好良い告白なんて。
「あら? 栞ちゃんの反応からして彼方にしては頑張ったみたいね。 でも圭介さんの言葉には絶対に勝てませんけどね。圭介さんがウチにくれた言葉は物凄く格好良かったなぁ♥️ ウチ胸がキュンキュンして堪りませんでしたから♥️」
『……確かにあの時言ってたな。「刹那、もし刹那さえ良かったら俺と結婚して欲しい。 これから色々大変な事もあると思うけど、俺が刹那を全力で護っていくから。ずっと俺の傍に居て欲しい」って。 でも、彼方君の方がもっとロマンチックな告白でしたよ?』
「……ほう? 圭介さんよりそのアホの方が格好良い告白をしたと? 是非聞きましょうか?」
おや? 刹那さんや? 言葉に物凄く棘があるんですが? どうしましたか?
『……分かりました。お話しましょう! 彼方君が私に告白してくれた時の言葉を! 「俺は栞ちゃんの事が好きだ。誰よりも好きなんだ。俺は今は財力も権力もないけど、君を思う気持ちはどこの誰よりも強く持っていると断言出来る! 俺はこの世の色々な事から栞ちゃんを護るナイトになりたい! もし栞ちゃんさえ良かったら俺に君を護らせて欲しい。俺と付き合って下さい!」 って言ってくれたんです♥️』
滅茶苦茶ノロケ声で自慢気に栞は告白内容を暴露。
「ほう。彼方にしてはなかなかの言葉です。でも、やっぱり圭介さんには敵いませんね。圭介さんはウチに事ある毎に優しい言葉を掛けてくれたり、頼もしい態度を見せてくれるんですよ❤️ 少し前になりますが、ウチが危ない時に颯爽と現れて、ウチのピンチをあっさりと救ってくれたんですよ♥️ まぁ彼方には逆立ちしても真似出来ないでしょうけど」
『むっ💢 そんな事無いです! 彼方君も私を滅茶苦茶気遣ってくれるし、優しい言葉もいつも掛けてくれています! それに私が痴漢にあった時に滅茶苦茶格好良く助けてくれました!』
……刹那さんや。栞さんや。もうその辺で止めて貰えませんかね? 滅茶苦茶恥ずかしいんだが。2人の話を端から聞いていて自分でも分かる位顔が熱くなっているんだよ。 多分向こうに居る彼方君も同じ状態だろうな。
『「 ムムムムッ!! 」』
『「 とにかく、一番格好良くて素敵な男性は " 圭介さん " " 彼方君 " なんです!! 他はあり得ません!!」』
通話を通して自分の彼と伴侶を誉めちぎり、挙句の果てに喧嘩みたいになっている2人。
両サイドにいる俺と彼方君は恥ずかしさでグロッキー寸前になってしまっていた。
すると
「栞、お母さんあんたに彼氏が出来た事知らなかったんだけど?」
お袋が会話に参加してきた。
『お、お母さん!? 何時からそこに居たの!?』
「ずっと居たわよ。あんたと刹那さんの話をずっと聴いていたわ。さぁ説明して。それと彼を紹介してくれる?」
栞はしどろもどろになりながらお袋に説明をしだした。そして
『じ、自分は由井彼方と申します!! ご、ご挨拶が遅れてしまい大変申し訳ありませんでした!! し、栞さんとは真剣にお付き合いをさせて戴いております! これからもどうか宜しくお願いいたします!!』
と彼方君からお袋に電話越しだがきっちりとした挨拶があった。
「これはご丁寧にどうも。 栞の母です。 何処か抜けている娘なので色々と大変だとは思いますが、これからも支えてやって貰えると嬉しいわ」
『はい! 勿論でございます! 栞さんの事は全身全霊で護ります! どうか宜しくお願いいたします!!』
「宜しくね。 さて栞。 この案件はお父さんに報告ね。 良いわね?」
『……ハイ。モチロンデス』
『どうしたの栞ちゃん?』
栞の変わりように彼方君が心配そうに声を掛けていた。
「彼方……あんた今から心構えをしときなさいね。お義父さん結構怖い人だから。ウチが実家にお邪魔した時に圭介さん殴られたから」
『ヒエッ!? マジで?』
「マジ。痛いと思うわよ?」
刹那は彼方君に親父に殴られる前提でアドバイスをしていた。 親父を叩いた刹那が言う事では無いと思うのだが?
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