第3話 いじめにあっています

質 問:いじめにあっています。とても深刻に感じています。どうすればいいでしょうか?


カミカワ:それはたいへんです。今すぐ3つを実行することをお勧めします。

① 身の安全を確保するために学校を休むこと。(緊急避難)

② 事実を記録すること。(証拠集め)

③ 県の教育委員会に電話すること。(拡散)


 いじめをするような人間は思考判断力が正常ではないのです。まずここからスタートすべきだと考えます。決して相手に期待してはいけません。話し合いなんか時間の無駄です。そのことを前提に考えるべきだと思います。

 何よりも大切なことは、自分の身体や命を守ることを最優先してほしいということです。そのためにはまず逃げることです。そいつらと接触しないように、学校を休むことです。もちろんスマホも解約して、そいつらが接触する手段を徹底的に断つことです。学校なんて行かなくても大丈夫です。これは自分の命を守るための緊急避難なのです。

 次にそいつらと戦うことです。といっても面と向かって戦うわけではありません。自分の知恵を使って戦い謝罪させるのです。ポイントは二つ。一つは記録(証拠)を事細かく残すこと。お医者さんの診断書があれば完璧です。どんな小さな怪我でも精神的な苦痛でも必ず病院に行って診断書をもらっておきましょう。

もう一つは、なるべく多くの人に、自分がいじめにあって苦しい思いをしていることを知ってもらうことです。親、教師、周りの人、友達、誰でも構いませんので打ち明け相談してください。「ちくるとよけいにいじめられる。」などと思っているかもしれませんが、言わないことは奴らにとって思うつぼなのです。

 よく「加害者にも人権がある。」とかヌルイことを言う人がいますが、いじめをした時点で、そいつらは自ら人権を放棄しているのですから、遠慮する必要なんかまったくありません。正義はこちらにあるのですから。

 打ち明けるポイントは、同時になるべく多くの人に拡散することです。「同時」にです。学校の先生に伝えるとそれなりの対応をされると思いますが、非常に時間がかかります。また教師という人種は基本的に温室育ちの性善説の持ち主ですから、絶対に加害者の気持ちも大切にしようという回路が働きます。だから時間がかかってヌルイ対応で、その間にさらに被害者により深刻な被害が及んでしまうことがよくあります。私は直接教育委員会に訴えることをお勧めします。より大きな組織の方が有効ですし、もみ消される可能性も低くなります。市の教育委員会よりも県の教育委員会の方がより有効です。また場合によっては、警察やマスコミに訴えることも必要です。そうやって事が大きくなればなるほど、学校も社会も動かざるを得ない状況にしていくことが重要です。

 もし余裕があれば、証拠集め(メモでももちろん可)をしてから決行することが望ましいのですが、そんなことを言ってられないほど追い詰められているなら、今から記憶している範囲で構わないので「日時」「相手の名前」「被害内容」を思い出しながらメモを作ってください。メモができたら即日決行です。突然学校を休んで教育委員会やマスコミに電話というスピード感を持って実行してください。つけ入るスキを与えないということが大切です。大切なことは「事を大きくする。」ことと「なるべく多くの人に知ってもらう。」ことです。勇気が要るかもしれませんがこのままではあなたは最悪の場合死に至る場合があります。もしそうなれば、親がどんなに悲しみ苦しむか、あなたは自分の身を守っている正当な行為をしているだけなのですから自信をもって実行してください。

 もう一度言います。いじめをする人間は、善悪の区別もつかない常識が通用しない狂った人間です。そんな人間に、何を言ってもどんな接し方をしても無駄なのです。

私も力になります。勇気をもって実践してほしいと思います。

    

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