第十一の論争 ロリコンパラドックス
すっかりと秋風があたり肌寒く感じる季節へと移り変わった。
彼女はその小さな冷えた手に息を吹きかけ今日も朝冷えとなった通学路を歩く。
一見小学生に見える彼女の身長は
その小さな背の頂点近くに大きくぶら下がるツインテールが彼女の幼さあどけなさをさらに掻き立てていた。
そんな彼女が小さな歩幅でいつもと変わらない通学路を忙しなく足を交差させようやっと教室の扉までへとだどりつく。
その時一人のクラスメートに話しかけられる。
「あ、呂里ちゃんおはよー」
腰付近まで伸び切った手入れが隅々まで施されているさららかな髪質の背の高い巨乳が話しかけてきた。
「相変わらずかわいいねー♪」
呂里「もー!かわいいっていうなー!」
「うふふ…子供ができたらこんな感じかなー?」
呂里「僕のこと子供扱いしないでよ!」
甲高い声でまるで妖精がキャッキャといたずらっぽく笑うように彼女は声を上げる。
その顔は少しはかわいいといわれうれしいのか頬を赤らめていた。
女子トークをしていると後ろからけだるそうにカバンを肩の後ろで持つ彼女の幼馴染が現れる。
「おー、何ドアの前で溜まってんだ蹴り飛ばすぞ」
「さぞかしよく飛んでいきそうだな」
「お前もいつも浮いてるしな」
呂里「う…うう、出たな!僕を毎回いじめやがって!」
「そうだよー君ってば容赦がないんだから…」
「うるせぇなー朝からよー」
「だいたい何だよロリ公?その髪型は?イラマチオの時にでもつかんでくださいってか?ユーザー視点でものを見てんのか?ゲームの開発陣ならば有能だな」
彼女の髪型を酷評すると刺激が強すぎたのか恥ずかしい話題だったからか顔を真っ赤にして怒る。
呂里「バ、…バババカじゃないの!なんでそんなひどいこと言うの!?」
「そうだよ!今のは酷いよ!ほらっ謝って!」
「逆膝カックン」
「・・・・・・」ドサ…
彼はそういうと彼女の膝を正面から彼の膝で蹴り上げ膝カックンを逆にかまし彼女の膝を破壊し崩れ落とした。
(今日は…リョナモードね…)
「はは!滑稽!」
彼は満足したのか自分の席へと彼女を持ち上げて去っていった。
「はぁ…性格さえよければあいつもかっこいいんだけどな…」
一人残された彼女が独り言のように呟く。
もはや性格という次元ではない。奇行だ。
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