第5章 仏性
第158話 仏性その一 仏になれるのか
成仏というと「死んであの世に行く」というふうに使うことが多いけれど、仏とは生きて上に書いたような状態となった人のことだと思っている。
この仏性の巻では、人間は仏となれることを説いておられる。
水野弥穂子氏によると道元禅師はこの仏性の巻について推敲に推敲を重ねられていたとのこと。道元禅師は仏性について非常に重要だと考えておられたのだろう。
仏教は仏になること、釈尊と同じ状態になることを目的としていると考えている。この目的達成のために、仏とは何か、どうすればよいのかが重要だ。
ここがはっきりしていないと、怪しげな団体に誑かされて財産を巻き上げられたりしてしまう。苦悩が一層深まってしまう。
統一教会が何かと話題になっているけれど、そもそもどういうことを目的としていているのだろうか。そして何故財産を差し出さなければならないのだろうか。
宗教団体の運営には金が要るだろう。しかし、宗教の目的は団体の経営ではないはずだ。
真の宗教は人間が普通に生きて目的が達成できるものだと思っている。普通ではないことをしなければ目的が達成できないのでは救われないではないか。
毎日坐禅して正法眼蔵を読めばいい。そう私は信じている。ただ毎日欠くことなく継続するというのはけっこう大変だ。難行苦行は見た目は派手だけれどその効果はあるんだろうか。千日回峰行も凄いとは思うけれど、一方で千日間やればいいという期間限定ともいえる。人間期間を区切れば頑張れるものだという気がする。
人間は生きている間ずっと真実・真理に従っていなければいけない。真実・真理に従って生きるということが普通に生きるということだ。だから生きている間毎日坐禅しなければいけない。
では次回から仏性の巻の内容に入って行こうと思う。
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