血を吸っちゃうヴァンパイア♡(一人称自由変更可能、男女兼用台本)

ねぇねぇ、何してるの?

こっちだよー。こっちこっち。

えへへ、どこ見てるの?


ばぁ!


こっちだよ。

全然気づかなかったねぇ、えへへー。

凄いでしょ、夜はこうして闇に潜むことが出来るんだよー!

でも、ちゃんと警戒しとかないと危ないぞ?


私は優しいヴァンパイアだから良かったけど、もし私が悪いヴァンパイアだったら、血を吸われてたかもしれないよぉ?


えー?

私?

まぁ、お腹すいてるけど……。

でも無理やり人を襲うのは悪いことなんだよ!


だから、ちゃんとこうして話しかけてるんじゃん♪


ねぇ、一口吸っていい?

大丈夫、痛くしないから!

ちょっとだけ血を飲むだけだよぉ?

病気にもならないから!

死んじゃうこともないない!

安心して!ほんとに一瞬!ちょこっとだけ。


えー、ダメなのぉ?

別にいいじゃんケチんぼー!


血を吸わせてよ?

ね、吸わせて?


お腹すいちゃったんだもーん!


あーあ、せっかくいきなり襲わずに話しかけてあげたのになぁ。

断られちゃうかー。

というか、こんなに優しいヴァンパイアがわざわざ頼んでるのに、断っちゃうのかー。

そっかー、人間さんって優しくないんだねぇ?


んじゃ、無理やり襲っちゃおっかなぁ?

無理やり血をちゅーちゅー吸っちゃおっかなぁ?


別にいいよね?

だってお腹すいてるんだもん!


えへへー、逃げられないよ?

ん?

逃げちゃうの?

私から逃げちゃうの?

あ、逃げちゃうんだ。そっかそっかー。


えい!

捕まえた♪


えへへー、逃がすわけないじゃん!

わざわざこうして姿を現して話しかけたんだよ?理由あるに決まってんじゃん!


私ねぇ、去年くらいからずっと気になってたんだァ。

毎日この道通って帰るでしょ?

それを見てて、ずっとずっと話しかけたいなぁって思ってたんだよ。

でもなかなか話しかけるタイミングがなくて。

やっと話しかけるチャンスが来たって思ったの!


なんでって、だって今日はハロウィンだよ?

ヴァンパイアの格好で道端に居ても、誰も不思議に思わないでしょ?


え?

着替えたらいつでも話しかけれるじゃんって?


し、仕方ないでしょ!

この服しか持ってないんだから。

それとも、私の服一緒に選んでくれるの?


えへへー、私のお洋服買ってくれるんだ?

やった!

ありがとう♪


ところで、血は吸っちゃダメ?


ちぇ、ダメかー。


ガブッ!

えへへ、吸っちゃった♡

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る