★友達少なめの俺が人見知りな後輩と仲良くなったら。生活が甘くなりだした

くすのきさくら

第1章 まだ糖分はそれほどない

第1話 ドーナツ好きが勝手に語る  

 これは俺の勝手な意見だ。気にしなくてもいい。だが聞いてくれ。


「ドーナツ好きの人に悪い人は居ない。以上だ」


 いきなりほとんどの人にとってはどうでもいい事を俺は言ったと思う。でも俺にとっては大切なことなので初めに言っておいた。俺という人間を知っておいてもらう必要があるからな。


 ドーナツ好きなだけで、その他にとりえのないどこにでも居そうな普通の大学生。それが俺だ。自分で言うのもだが、多くの学生にいつも埋もれていると思う。


 そんな俺がドーナツ屋で出会った彼女と関わっていくうちに日常が変わるとは、もちろん思ってもいなかった。でも実際俺の日常は彼女と出会い変わった。とっても楽しくなった。


 だから――同じドーナツ好きの奴を助ける。守るのも当たり前の事だ。


 俺達は大学生だ。だから少年少女が出会えば物語が始まる――見たいなことは年齢的に言えない。男と女が出逢えば――とか言うことは言えるかもしれないが。

 とにかく、あれだけ毎週話していても、俺達はまだ互いに知らないことがたくあんあるだろう。だって俺達はまだ出逢ったばかり。もしかしたら――と、いうことがあってもおかしくないだろう。少年少女と言わず誰かと会えば物語は始まるものだ。


 最後にこれは忠告だ。甘くなりすぎたらごめん。ドーナツは適度な甘さが良いと個人的には思うのだが。未来がどうなるかはさすがにわからないからな。

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