第30話 また来たんだよ
翌週。
俺はいつものように放課後。特別棟3階にパズルをやりに来ていた。
先週ロジックが無事終わったため。今日は新しいパズルを持ってきてやっていた。
そして何故か知らないが…。今日もあいつ。女子生徒は普通にこの場所へと来た。謎だ。ホント謎。なんで毎回見に来るのだろうか…。で、ある。
毎回対して話していないのにな。わからん。
まあとりあえず俺は変に話しかけても場の空気を悪くするだけと考えて得意の迷路をどんどん進めることにした。
いや。迷路を今やっているんだがな。なんかこれは得意でな。
なんとなく次はこっちだな。ってのがわかるから。スラスラ出来るし。なかなかイラストも綺麗なのが浮かんでくるから好きなんだよ。
ってか。なんか珍しそうに?というか。食い入るような視線を感じたため…。まあ一応挨拶くらいしないとか。と思い…。
「またか」
「またですよ。って今日は反応早いですね」
「…」
なんか反応早いとか言われたが…。
このあとなに返せばいいんだよ。になった俺は…。
またパズルに戻るを選んだ。
いや人との会話って難しいな。話題というか。何話したらいいかが…。わからん。
ってか、俺が迷路をしていると…。なんか前でニコニコ?のオーラというのか。
なんか先ほどとは違うオーラというか…。
はっきりわからないが。なんか目をつけられた?ロックオンされた?みたいな謎な感覚を覚えた俺だった。
って、そんなことを思いつつパズルを進めていたら…。
「先輩はここで何をしているんですか?」
女子生徒は普通に声をかけてきたが。タイム。今は待ってくれ。だ。いいところなんだよ。もう少しもう少しでゴールだから。
「…」
「…」
「…」
「…」
「…」
…。うん。静かな時間だ。平和。平和。静かだと集中できるから。一気に迷路が進む。勢いは大切だからな。ってあれ?そういえば俺なんか忘れている?うん?いやでもあとちょっとだから
…。
…。
…。
よし、できた。これは…。神社と鳥居だな。と思いつつ。
そういえばこいつなんか少し前に聞いてきたな。えっと…「先輩はここで何をしているんですか?」だったよな。だから俺は普通に…。
「見ての通り迷路だろ」
「…」
あれ?ちゃんと返事をしたのに…。こいつ。女子生徒は無反応だった。
あれ?話しかけられたのは俺の…。、気のせいだったのだろうか。と、俺は次の問題へと進むことにした。
いやまあ、パズルを見にきているだけなら…。話しかけてこないよな。うん。さっきのは気のせいだな。ということにしたら…。
「先輩。集中しすぎですよ。私が聞いてから何分、待たせるんですか?」
って、時間差で返事してきたよ。が、今は無理だ。分かれ道が多くてちょっとぐちゃぐちゃだからな。しばらくタイムだ。ってことで俺はペンを進める。よしよし。問題ない。行き止まりではなかった。よかったよかった。ちゃんと進んでいる。
「…」
「…」
「…」
「…」
「…」
「次の問題入ってるー」
って、タイム言ってるだろ。今始めたばかりなんだから…。と思いつつ。俺はさらにペンを進める。いやスラスラ進むが油断すると消しゴムとお友達になるからな。なるべく一発でいきたいんだよ。
「…」
「…」
「…」
「…」
って、今回はイラストではなく。言葉が答えだった。「継続は力なり」よしできた。である。
今日はいい感じだな。
チラッと前も見たんだが…。あれだ。めっちゃ笑顔ってかやっぱりパズル?を見にきているらしかったので俺は次の問題へとすぐに進んだ。
「…」
「…」
「…」
「…」
「…」
「…」
それからも俺の前にいる奴は静かにいたので…。やはりパズルを見にきているらしいということで俺は話しかけることなくパズルをチャイムが鳴るまで続けた。
♪♪〜
そしてチャイムがなり。下校時間になった。
俺が片付けをしていると前で背伸びをしている奴がいたため…。満足したのだろうと俺は思い片付け終えると…。
ガラガラ。
俺は教室を後にした。その後すぐに…。なんか…。
「えっ?」
「マジですか。あの先輩」
みたいな声が聞こえた気もしたが…。まあ外で部活をしていたところもあるし。
そっちの声だろうとか思いつつ俺はあまり気にせず廊下を進んでいった。
にしても、わざわざパズルを見に来るだけの変わった奴もいるらしい。 謎だ。
まあかわいいし。居てくれるだけでもいいかもだが…。とか思ったり思わなかったりの俺だった。
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