第29話 来るんだよな
…。
…。
…。
そして金曜日。俺が自由な日だ。
なのでいつもの特別棟3階の空き教室で俺はパズルをして楽しんでいると…。
「居た」
と、いう声が今日も聞こえてきたのだった。
が、今の俺はロジックの雑誌の中で1番大きなものをしていたため…。反応する余裕がなかった。机いっぱいに紙を広げていたからな。いや集中しないと間違えるからな。途中で目を離したくないんだよ。
「こんにちはー」
すると再度というか。途中なんかそんな声が聞こえた気がしたが…。うん。まだ今の状態で目をそらすと…。今塗っている場所がわからなくなって塗り間違えるとだからな。
大きな問題はミスするとダメージがでかいんだよ。一マスずれただけでアウトだからな。下手したら1つのミスで全部やり直しになるし。っかほとんどの場合。どこかでズレるとズレた場所を探すのは…。でな。基本全部消すになるんだよ。だから集中しないとなんだよ。
だからちょっと待ってくれ集中集中だ。
「…」
そしてある程度きりがいいところに来た時に…。
「…。また来たのか?」
と俺は正面にいる奴に聞いた。って、なんかびっくりした顔してるな。こいつ。
いや…。俺が話すと…。びっくりなのだろうか…。とか思っていると…。
「…。えっ。あ、まあ、暇だから来ました」
なんか。今日はオロオロ?した感じの返事が来たため…。
俺…。声の掛け方。話し方なんかミスったな…。怖がらせた?それともこいつはただパズルを見ていたかっただけなのかもしれないと俺は思い…。
「そうか」
と、なるべく普通を装って返事をしてパズル誌へと視線を戻した。
っかちょうど今からロジックの最後の問題だからな。
このまま集中して終わらせてしまおう。変に話そうとすると…。だからな。
結局俺はそのまま集中して問題を解いた。
♪♪~
そして下校時間のチャイムが鳴ると…。女子生徒。うん、かわいい子?はまだ居たが。なんか…。向こうからも話しかけても来なかったし。というか話しかける雰囲気もなかった?ので。
ってか俺も話さなかったし。いや何話したらいいかわからなかったからな「終わったが?」みたいなことを言うのも…。だしな。
まあ微妙な空気を俺は感じたため…。いつものようにささっと片付けて…。
俺は教室を後にした。うん、その時も特になにも言ってこなかったので…。これが正解なのだろう。と思った俺だった。
ってかホント謎というか。何をしに来ているのだろうか…。と帰り道少し考えた俺だった。まあ少しな。
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