第47話 商人の性

「ということで、ヴィカトリアお姉さんのチキチキ出張通販ー」


 食堂の一角で突として幕を開けたヴィカトリアの独壇場。

 立ち上がって高らかに宣言したヴィカトリアに、三人は刺す言葉すら与えられず、呆然と彼女を見つめるのみだった。

 やがてぶんぶんと首を振ったエーリカは、ヴィカトリアの勢いを食い止めんと手を挙げる。


「え、なんですかそれ」

「まさかここで商売する気?」


 隣にいるリリアからも細い目から言葉が垂れてくるが、ヴィカトリアはそんな二人にさも当然と言い張る。


「だってちょうどいい金づるがいるんだもん」

「商人がそんなこと言っていいんですか!?」

「まあまあ、それはこれを見てから言ってくださいよ。本日ご紹介するのはなんと!ハインゲア王国の名工ラルフ・トレンディから入手した超魔鉱籠手フルアダマント・グローブ。材質は世界一硬い魔鉱石とされるハイアダマントを使用し、ハインゲアの騎士が三十年に渡って愛用し傷ひとつ付かなかったという強靭さを持つ超逸品です!」


 エーリカの制止も聞かず、ヴィカトリアは何処からともなく取り出した漆黒の籠手をドスンとヴィカトリア側の丸テーブルに置き、三人に誇張した説明付きで見せつける。


「三十年も!?」

「それは材質がハイアダマントだからでは……?」

「は、ハイアダマント……!?なかなかやるわね」

「リリアさんも見惚れないでください」

「だ、だって。あの大商会の会長がわざわざ一般庶民の私たちに向けて商売してんのよ。こんなの一生に一度の機会もあるかないか……もうそれだけで……」


 話を聞くうちに、ヴィカトリアから放たれたとんでもない事実にリリアは目の色を変え見惚れてしまうが、ヴィカトリアのやり口を知っているエーリカは冷静に指摘するだけに留まる。

 一方、レイズだけはいまいち状況が掴めておらず、目を点にしてヴィカトリアのセールストークに耳を傾けるだけだった。

 エーリカとリリアの会話もいざ知らず、ヴィカトリアは持ち前の死んだ目と気の抜けた声に似合わぬ声量で快活にセールストークを繰り広げる。


「大きさが合わない!填めたら取れなくなった!使ってたらすぽっとぬけちゃった!なんてことありませんか?いちいち自分にあった籠手を探すのは、言っちゃなんですが面倒ですよね?だからって大きさの合わない籠手を買うのも反って使いづらくなるだけ。そんなものでは生死をかけた戦闘に全く役に立ちません!そこで!超魔鉱籠手は使用者に合わせて形状を変化できる完全オーダーメイド!サイズの心配をする必要はナシ!」


 と、ヴィカトリアは目の前で固まっているレイズにさりげなく籠手を渡した。実演だろうか。


「ほら、レイズ君填めてみて」

「お、応……っ!?」


 填めた途端、籠手がきゅっと収縮し、レイズの大柄な掌ぴったりのサイズになった。レイズがブンブン手を振ってもしっかりと固定されており、外れる気一つない。


「この通り!籠手には魔法術式が内蔵されており、術式で使用者の手の大きさや形状を分析し、付け心地が最適なサイズに変更することができるのです!術式は使用者の魔力によって作動するのですが、それによって消費してしまう魔力も雀の涙ほど!!!籠手のせいで魔力切れになっちゃった!ということもありません!」

「す、すごいわね。それじゃあレイズが成長して手の大きさが変わっても新しいのを新調する必要がないってことじゃない」

「その通り!!リリアさん察しがいいですね!」


 冷静だか興奮してるのかよく分からない表情で率直に感想を述べたリリアに、ヴィカトリアは大仰に指を刺す。


「もちろん!材質は希少なハイアダマント製で戦闘で破壊されるなど夢のまた夢!で、す、が、それでも破壊されたらどうしよう!と心配性なあなたのために!なんと今回は三ペア六個セットを超お買い得価格でご用意しました!!!」

「三ペア六個セットだと!?」

「まじかおいまじか!!」


 いつのまにかヴィカトリアの話を聞いていた近くの客二人から、そんな声が上がる。


「そんなに必要ないです」


 エーリカだけがぼそっと呟くが、聴衆の目はキラキラとヴィカトリアに注目している辺り、もう遅かった。


「さて、それではお値段ですが……」


「「「「「「「ゴクリ……」」」」」」」


 エーリカを除く聴衆全員が、突然の緊張で息を呑む。


「六個三ペアでお値段35万バール!!!」


 だがその値段は期待外れもいいところだった。

 35万バールというのは、一般庶民が一年間働いて得た年収を軽く凌駕するほど。

 当然、聴衆の目はズーンと重くなり、


(ヴィカトリカさんのお膳立てにしては意外と安い……)


「高っ!!!」

「おいおい、高すぎねえか!?」

「もっと安くしろよ!!!」


 気付くとヴィカトリアのテーブルの周囲には人だかりができており、そこかしこからそんな声が響いた。

 だが、ヴィカトリアは不敵な笑みを浮かべ、手を盛大に広げ皆に伝える。


「……というのは工房の希望小売価格で……超お買い得価格と宣言したこと、皆さんは忘れていませんよね?今回は我らカルテット商会だからこそ実現したお値打ち価格!!!なんとお値段15万バール!!二十万バール引き!!!二十万バール引きです!!!!!安すぎ!!!!!ベストプライズ!!!」


「う、嘘だろ!?」

「そんな値段でいいのか!?!?」

「買う!!買います!!!」

「いや絶対必要ないですよね!?ちゃんと考えましょ!!」


 慌てたエーリカが聴取たちに説得試みるが、彼らの表情は既に恍惚としていて、視線はヴィカトリア一点に向けられていた。


(というか……)


「カルテット商会の会長!?」

「なんでこんなところに」


 エーリカが気づいた頃には、宿の外からも天下のカルテット商会の実演販売という雑踏の伝言ゲームを聞きつけ人が殺到し、食堂は満杯寸前になっていた。

 エーリカはなおも話し続けるヴィカトリアの背後に回り、小声で耳打ちする。


「ヴィカトリアさん」

「なんですかいいところで」

「こんなところで平気で声張り上げるから、見物人増えちゃったじゃないですか」

「困りましたね、今回はエーリカ王女たちに向けての専売でしたのに」

「でしたらもっと自重してください!!」


 すると、焦燥した顔の店主が人塵をかき分けてヴィカトリアに駆け寄ってきた。


「お客さん、私の宿で許可なく商売は……」


「あ、見つかった」

「見つかったじゃないですよ!!!」


 だが、店主の制止も観客の歓声には到底及ばず、成り行きで開始した実演販売は最高潮のムードを迎えていた。


「もう一息!!」

「カルテット商会なんだろ!もっと安くできるだろ!!!」

「そうだそうだ!俺たちにもお買い得で!!」


「え?カルテット商会?」


 観客の一声で、無断で商売する非常識な少女の正体を知ってしまった店主は、声も出せずに顔を青ざめおずおずと引き下がってしまう。

 そんな店主に、エーリカは「いいんですよ!」とこの場に留まらせるが、

 その光景も目に入らず、呆然とヴィカトリアの話を聞いていたリリアは不安げに呟く。


「いや流石にこれ以上安くは……」


 だが、ヴィカトリアは顧客の悲鳴を聞き漏らさず……いや、待っていたかのように声を更に大にして──


「と、思うじゃん?今回は特別に!えーと、私のうっかりで商売許可とってなかったので!このおじさんに許可貰ちゃおー!キャンペーンを開催!!!割引価格からさら五万バール引きの十万バール!!!」


 その瞬間、聴衆は溢れんばかりの雄たけびを上げる。


「しかも、手入れに最適な特注ブラシ三個と一年間無料補修サービスをお付けしてお値段そのまま、分割手数料も我がカルテット商会が負担いたします!!!今回、持ってきたのがこれだけなもので先着一名限定です!さあどうぞ買いたいと思うお客様は挙手を!!!」


「買った!!」

「くれくれ!」

「俺が先だ!!!」

「いいや俺が!!!!!」


 聴衆から次々に手が上がり、ヴィカトリアはそれに応じる。

 もはや収支がつかなくなり、エーリカは固まるレイズに声を掛けて無言でその輪から撤退した。


 *


「ふぅ、庶民向けのゲリラ実演販売とかしばらくしてなかったんで疲れました」

「ヴィカトリアさんはやはり商才の塊ですね」


 あれだけ人の喧騒に溢れていた食堂が、今は台風一過の静寂に包まれている。いや、本来の静けさを取り戻したのか。

 ヴィカトリアは深く椅子に腰かけて感嘆の息を漏らし、放たれた言葉にエーリカが苦笑いで応じる。


「結局、買えなかったわね」

「いいんですよ!武器なんかに頼らなくてもレイズさんは拳一貫で強くなれます!」


「応!俺は強くなってやる!!」

「あ、ちょっとレイズ君だけこっちきて」

「なんだ?」


 ようやくありつけた食事を嗜んでいたレイズだが、ヴィカトリアの呼びかけに、前方のエーリカを振り向く。

 だが、レイズの視線の意味を察した隣のリリアが声をかけた。


「エーリカは私が見てるから平気よ」

「あの、だから過保護に……」


 リリアの配慮に、レイズは「分かった」と頷き、腰を上げたヴィカトリアについていく。

 レイズはヴィカトリアの後について宿を抜けると、直ぐ近くの路地裏に足を踏み入れた。

 しばらくそこを歩いていると急にヴィカトリアの足が止まり、くるりとレイズに振り向いた。

 月明りも届かずヴィカトリアの表情は伺えないが、直後黒光りする何かを手渡してきたことは分かった。


「はいこれ、お値段は十万バールで。あとでエーリカ王女に請求しとくよ」


 それを持つとずっしりと見慣れた感覚がレイズの手に感じた。見ずとも断言できる、ヴィカトリアが酷く大袈裟に紹介していたあの籠手だろう。


「なんだよ、持ってきたのは一つだけじゃねえのか?」

「レイズ君を助けに来た時、私これ持ってなかったじゃん」

「そういえばそうだな。でもなんでだ?」


 レイズは疑問気にそう問いかけると、ヴィカトリアは顔のシルエットを僅かに俯かせる。


「レイズ君には……強くなってほしいから」


 そう己の両手を握るヴィカトリアに、レイズははっと肩を竦めた。


「エーリカ王女を守れるほど、強くね」

「……つ」

「私じゃ、職業上エーリカ王女を守ってあげることはできないから、レイズ君に頼むしかないんだ」


 そう微かに震える声で言葉を紡いだヴィカトリア。

 先程とは打って変わって、感情の籠ったようなヴィカトリアの声に、レイズは疑問を吐き出した。 


「そういやお前、やけに俺に強くなれって進めてくるよな」

「ごめん、気に障ったかな?」

「別に嫌なわけじゃねえが。そうだな、エーリカとはどういう関係なんだ?」


 数舜の思索で疑問を選定したレイズ。直接的でないその問いかけに、ヴィカトリアは目を丸くする。


「っ?友達だよ?」

「そうじゃねえ、お前はなんでそこまで、エーリカに気を配ろうとするんだ?」


 もはや自分のことではない。なぜそこまでエーリカを想い、レイズを強くさせんとするのか。

 ヴィカトリアはその応えに口ごもってしまう。その表情は暗く見えないが、普段の飄々とした彼女からはかけ離れていると、レイズは伺うことができる。


「……それは」


 戸惑うヴィカトリアに、レイズは続けて淡々と言葉を吐く。


「お前のことだからよ、びじねすぱあとなあっつうのか?そういうのが周りに沢山いるんだろ。そいつらに会ったこともねえ俺が言うのもなんだが、エーリカと接するときだけは素のお前っつうか邪な感情が一つもない気がすんだよ」

「私はどんなときでも、商人としての私を崩したことはないよ」

「嘘つけよ。それは仮面なんだろ」


 いつにもなく思索に耽るレイズ。そんなレイズに、あれだけ感情の波を立てなかったヴィカトリアも、小さなさざ波を立ててしまう。

 そうして息を呑むと、顔に手を当てて俯き気に語り始める。


「あはは、まだ知り合って間もないレイズ君がそこまで私の事を言い当てられるなんて、驚いたな。そうだなぁ私とエーリカ王女の関係、か」


 暫く逡巡し、ヴィカトリアは語り始めた。

 

「単純に、友達にしたいことをしたい、エーリカ王女にしていることはみんな、そういう感覚かな」

「……?」

「ちょっと昔話をしてもいいかな。ていっても、つい最近までの話だけど」

「応」

「私さ、豪商カルテット商会の一人娘っていう立場だから、毎日毎日、一流の商売人になるための基礎知識を学んでたんだ」

 

 ヴィカトリア率いるカルテット商会は、レディニア王国が建国される三百年以上前からこの地で商売を謳歌していた一流商会だ。

 そのため格式高く、いずれ商会を率いる者は言語を話すようになったその日から数々の教育が施される。

 ヴィカトリアだけはだったのだが、後継ぎがヴィカトリアだけだった分、彼女の幼い体には到底入りきらない程の知識が日夜詰め込まれていた。


「もちろん。私も商会を広めたい一心で、経済学やら商学やら人心掌握術やら、とにかくいろんなことを学んでたよ。それで、難しい事ばかり学んで心が折れることはなかった。それくらい私の商会に対する想いは強かったから」


 その想いのままに、ヴィカトリアは愚痴一つ漏らさず、学をその身に叩き込んだ。

 たとえそれが祝いの日でも、商会の祝日でも、彼女は休まずに勉強を続けた。

 勉強して、勉強して、いつかこの商会をでっかくするんだと、意気込んだ。


「でも、どこか淋しかった」


 月明りが注ぎ、次第にヴィカトリアの顔がはっきりしてくる。

 その顔は、虚ろわぬ瞳で、どこか虚空を見つめているようだった。


「なんていうんだろう。当時の私には、本音を話す相手がいなかったんだよね。だから、不満とかは全部、自分の心の中にしまってた」


 当時のヴィカトリアは、同じ年齢の人間と比べれば大人びているほうだった。だが、所詮彼女の精神は遊び盛りの子共である。


「一人ぐらいはいたけどね。商会幹部の息子で、私の幼馴染みたいな存在が、さ」

「……っ」

「でもその人とも事情があって別れちゃって、それからはずっと一人だった」


 もう顔も覚えていない。ある日、その人の父が幹部の末席に就いたことから突然知り合い、勉強づくめの自分と、束の間の休息を共にしてくれていた。

 その人との時間だけは、自身に押しかかる重圧を振り払えたことだけは覚えている。

 だからこそヴィカトリアは、その人と別れた日から、を欲すようになった。だが──


「私の周りにはお父さんを含めて固苦しい人達ばかりだったし、ちょっと下界に降りることも、勉強漬けの日々は許さなかったし、とても友達を作るなんて環境じゃなかった」


 そうして時間が経ち、ヴィカトリアは若くして死別した父の跡を継ぐように、僅か十二歳で商会長の席に滑り込んだ。 


「そんな扱いを受けてまでなんで勉強をし続けてたんだ?」

「後継ぎが私しかいない分、諦めるという選択肢はなかったけど。だけど、私には私の商会を世界に広めたいがあるんだよ」

「理由?」


 しかし、その理由をヴィカトリアは応えることはなく、差し込んだ月明りに目を潤めて、


「だから、エーリカ王女に初めて出会った時、なんとかして友達になってやろうって思ったんだよね」


 自分がカルテット商会の長に就任した時から、商談のために度々訪れていたレディニア王国。 

 その王族との会議中に物陰から自分を見つめていた、ひ弱な少女の姿。


 その光景が、ヴィカトリアには忘れることはできなかった。

 そして、だんだんと少女と接するようになってから、ヴィカトリアは気付いたのだ。


 ──少女と過ごす時間は、その人と過ごした時間とそっくりだったということを。


「怒ったり励ましたり、時には揶揄ったり、なにより他愛のない話をする、みんな私の夢だった」


 ヴィカトリアは哀愁漂う表情で、レイズを見つめる。


「エーリカ王女はそんな私の夢を叶えてくれる大切な、大切な、友達」


 光に照らされた、歳に似合わぬ幼げな彼女の顔は、どこか煌めいて見えた。


「自分勝手だよね。我ながら節々に感じるよ」

「それが商人柄ていうんじゃねえのか?」

「ふふっ、そうだね」


 ヴィカトリアは普段と同様な顔つきに戻ると、レイズに背を向けて声を漏らす。


「ごめんね。レイズ君にはエーリカ王女を守るって言う役目があるのに、わざわざ引き離しちゃって」

「いや、今はリリアが護ってくれてんだ。俺もあいつを信用しないといけないからな、仲間として」

「レイズ君も成長したね」


 そうして再び振り向くと、レイズは金色の頭を搔き乱し、視線を逸らしてヴィカトリアに話しかけた。


「あーあ、何だ?」

「何?」

「その、俺もお前の友達だ」

「へ?」


 瞬間、ヴィカトリアの中で何かが弾けた。

 その後にこみ上げて来た可笑しさのままに、ヴィカトリアは微笑しながらレイズに応える。


「ぷっぷぷ!そうだね、ありがとう」


 ヴィカトリアは踵を返し、レイズを通り抜けて路地裏を帰路に立つ。

 レイズもヴィカトリアの後に続き、相変わらず人の往来の激しい通りに出た。

 宿の前に着き、別れ際ヴィカトリアはレイズを振り向く。


「そろそろ寝たいし、私はこれで。エーリカ王女のこと、後は頼んだよ。私の友達」

「応!」


 そう言い残し去ってゆくヴィカトリアを、レイズは訝し気な表情で彼女が雑踏に消えるまで見つめていた。

 レイズは微かに感じたのだ。彼女の身に起こる、重大な何かを。


(さて、明日は忙しくなるし、今日はもう……そういえば、何も食べてなかった)


 ヴィカトリアは腹の奥から鳴り響いた鈍い音に釣られて、近くのレストランへと駆け込んだ。

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