第3章 王都動乱

第32話 荒ぶる元第2王女

 ハインゲア王国の話をしよう。

 今から350年前、当時アヴァロニカ帝国領の領主だった男が、平和を願い、統治していた領土をアヴァロニカから独立させ、建国した国である。

 そのため、スカンジア大陸の五つの国の中では歴史が一番浅く、王国民もアヴァロニカ帝国や他国から移入してきた者ばかりだ。


 それにも関わらず、ハインゲア王国は他国に介入することも、隷属することもしない。

 母体であるアヴァロニカ帝国にすら、350年の歴史の中で一度も腰を曲げることはなかった。

 なぜなら、ハインゲア王国はこの世界に存在する全ての国に対し「永久中立」という立場を取っているからだ。

 不干渉とまではいかないが、他国に対し余計な一線は越えず、ただ友好的であるのみ。

 初代国王の平和思想を受け継いだ歴代国王が善政を敷いてきた結果、ハインゲア王国は他の干渉を許さない永久中立国として確立したのだ。

 当然、国内は非常に安泰だった。が、たった一度だけ、王国全土を揺るがすほどの内乱が起こった。


 それは今から三十年前、一人の王国騎士が王国に反逆したことから始まる。


 その騎士の男は、王国を護衛する騎士団の一つに所属していた。

 男は国王への忠誠心が人一倍強く、国王はおろか、国民からも彼を支持する者は多かった。

 性格も温厚で部下からの信頼も厚かった男。

 たったひとつ難点を上げるとすれば、男は人一倍の戦闘狂だったことだ。

 男はその巨躯を、常に闘いの日々を過ごしていた。

 部下との手合わせも毎日のように行い、勝利を相手に譲る事など一度もせず、

 一時は、王国最強の騎士とまで囁かれていた。

 だからこそ、感じ取ってしまったのだろう。他者には見えることのない、王国の危機を。

 


 パラパラと降り注ぐ雨の中、戦いで瓦礫と化した王都の一角で、一人の騎士が男の最期を看取った。

 ほっそりとした体形の騎士は、溢れんばかりの涙を流し、男の巨体を抱きしめる。

 だが、男は薄れゆく意識の中、抱きしめたその手を振り払った。

 なぜですかと、騎士は問う。わなわなと震える騎士に、男は応えた。


『強くなれ。王国よりも、ずっと』

 

 「強くなれ」生前男が騎士に対し、執拗に話してきたその言葉。

  それが、男の最期の言葉だった。


  *


 ダリア・フォールから王都セントレアに向かうルートはいくつか存在する。

 ひとつは、エルフの里付近からミレニア王国の国境沿いを通り、大山脈バレリアナを抜けるルートだ。

 このルートは、険しい山脈地帯を抜けるため、馬車でも一週間以上の時間を要してしまう。

 また、山脈には魔獣が多く生息するため騎士や傭兵等を乗員させる必要もある。

 ただ、道中に観光名所として有名なダウンタウンもあり、この道を選択する者も多い。

 ふたつめは、先程のルートとは反対側、レディニア王国の国境付近の街道を通るルートだ。

 このルートも同様、大きな迂回をしなくてはならないため、かなり時間がかかってしまう。

 が、道中は舗装された道を通れることや、村や町が多く点在するため、物資の補給や休憩などができる。そのため最も安全なルートと言っても過言ではない。

 ただ、現在はレディニア王国の滅亡からか、このルートを通る馬車は少なくなっている。

 さて、このほかにもたくさんのルートがハインゲア中に通っているが、どのルートも迂回やら遠回りをして、ハインゲア王国の中央にある平原を通る道はほぼない。

 実際、平原を通ることは時間も距離も短縮できるだけでなく、馬に与える餌代を節約することだってできる。それほど好都合なルートはない。

 ではなぜハインゲアの民は平原の道を通らないのか。簡単である。魔獣の巣窟だからだ。

 魔獣は、生物の中では、人間以外で魔力を保有している珍しい個体。魔獣は同じく魔力を持つ人間を見つけると、本能的に人間を襲う。

 それが何故なのかは、現代の魔導生物学ではまだ解明されていない。

 しかし、人間を襲うという一点で危険だということは誰にでも分かることだろう。

 そんなわけで、魔獣が多く蔓延り、凶悪な種も数多く存在する平原の一本道を通るのは、相当な腕自慢しかいないのだ。

 まあそんな道を、レイズ達一行は通っているのだが、


「うわわわ、魔獣がいっぱいですね」

「いつでも出れるようにしててね、魔獣がいつ襲ってきてもいいように」


「応!」


 香ばしい木の香りが鼻腔を突く馬車の小窓から、エーリカは周囲に広がる平原をまじまじと見つめている。

 その奥では、向かいの座席でリリアが険しい目つきのまま銀色の長剣を研ぎ石で研磨しており、その様子をレイズが興味深そうに眺めていた。

 全く、せっかくの小旅行中なのになんでそうも緊張感を漂わせるんだろうと、エーリカはリリアを一瞥しつつ、再び窓の外を見やる。

 よく見ると、平原に生える草花一本一本が、エルフの里に生えていたそれとは微妙に異なっているようだ。


「なんか、エルフの里とは生えてる花や草が違いますね。淡い黄緑色をしています」

「植生が違うのよ。エルフの里とは違い、此処は暖かいでしょう?」


 言われてみれば、この付近はダリア・フォールよりもほのかに暖かい気がする。

 エーリカも、一時間前に着ていたローブを脱いだ辺り、無意識にそう感じていたのだろう。そう思いつつ、エーリカはぶるぶると身を震わせた。


「でも今はやっぱりちょっと寒いです」

「そんな袖のない服なんか着てるからじゃないかしら」

「うぅ……昨日の一件でまさかエルフの里にお気に入りのワンピースを置いてきてしまうなんて……」


 そう虚脱感に汗をにじませながら、エーリカはじっとリリアの長剣を凝視しているレイズを振り向く。

 レイズもエーリカの視線に気づいたようで、エーリカと目線を合わせた。


「どした?エーリカ」

「なんで置いてきちゃったんですか!?」

「ちゃんと謝っただろ……」

「それで済んだら王国騎士様はいりませんよ!!!!」


 そう言って食べ物を詰め込んだハムスターのように頬を膨らませるエーリカ。

 そんなエーリカに、レイズはすっと視線を逸らした。

 隣にいるリリアはあえて視線を下に向けたまま無言で剣を研いでいる。

 

「んだよ悪いか!?俺だってあれがエーリカのお気に入りなんて知らなかったんだよ!!」

「だからってエルフのお婆さんに渡すことないじゃないですか!?私の側に置くだけでよかったんですよ!!」

「俺はお婆ちゃんに渡せば洗濯してもらえるかなって思っただけだ!」

「なんでそんな考えに行き着くんですか!レイズさんには罰として新しい服をいっぱい買ってもらいますからね!」

「お前単に服買って欲しいだけだろ」


 珍しく冷静にツッコミに回ったレイズを他所に、ぷんぷんとそっぽを向いてしまうエーリカ。

 そんなエーリカは、レイズの生活費も全て自分が賄っていることをすっかり忘れていた。


(夫婦喧嘩か何か……?)


 無言で剣を研ぎながら、リリアは心の中でそう呟いた。


「ちょっとー!騒がないでくださいよ!魔獣避けの香水には限界があるんすよ。そんな大声出されたら魔獣の群れが来ちゃうじゃないですか!」


 御者台の方から、小柄な騎士の少女アリッサの声が響いてくる。

 その声に、エーリカは立ち上がって頭を下げ「すみません」と謝った。

 ふと、レイズは横にいるリリアに、


「つーか俺たちってなんでこの道通ってんだ?」

「さあ、ルートを決めるときに、どこかの誰かさんが一番早い道に行きたいってごねたからじゃない?」


 三人は、事前にそれぞれのルートの詳細をアリッサから説明され、そのうえで最善のルートを話し合っていた。

 と、二人は眼前の茶髪の少女に細い目で視線を向けた。


「なんで……私を見つめるんですか……?」


 二人の視線が一気にエーリカへと突き刺さったことで、エーリカは焦燥してしまう。


「いやね、子供っぽいのはレイズなのかと思ったけど、表面上の性格だけで判断しちゃダメね」

「確かに私はちょっと表彰されるのが楽しみでいろいろ口答えしてしまいましたけど!レイズさんほどでは……なかったですよね!?」

「そのころのレイズは逆におとなしーく黙ってたけどね」

「ぎく……!」


 リリアは煽りげに伝えるとエーリカの顔がどんどんしおらしくなっていく。


「俺はエーリカの言う事なら何でもいいなって思ってただけだぞ!」


 そんなエーリカに無意識に追い打ちをかけるレイズ。

 遂にエーリカは観念したようで、


「土下座した方がいいですか?」

「なんでよ、ちょっと揶揄っただけだから。それに、私たちはエーリカの考えを否定してるわけじゃないでしょ」


「そうだぞ、自信持てよエーリカ」

「はぁ……」


 三人の間に妙な雰囲気が流れたことを疑問に思いながら、エーリカは渋々と椅子に腰かけた。

 ガタガタと小刻みに揺れる馬車のなかで、エーリカは思考に更けながら移り変わる外の景色を眺める。

 確かにあの時、レイズとリリアは自分の身勝手な案を否定しなかったなと、今更になって思い出すエーリカ。

 なんだかんだで二人は優しいなぁと感慨深くなる一方、否定しなかったのは二人が魔獣と遭遇しても安定して戦えるほどの戦力だったからではないのだろうかとの考えにも行き着く。

 レイズは達人の域にも上る武術とスピード、そしてリリアは凄まじい身体能力と特出した剣術の才。

 二人の驚異的な力に守られているからこそ、エーリカは今この道を通ることができたのだろう。


(二人に感謝しないとな……)


 エーリカは節々にそう身に染みた。

 そういえば……


(レイズさんとリリアさんは、何故あんなに強いんだろう……)


 エーリカは無言で会話に華を咲かせているレイズとリリアを見つめる。

 レディニア王国にも、エーリカが“強者”と称える騎士は何人もいた。

 剣術の達人やら槍術の熟練者などだ。

 だが、二人はその騎士ほど、いや彼らにも勝るほどの力を持っている気がする。

 実際彼らと手合わせをしたらどうなるんだろうとエーリカは思索した。

 しかし、そんな彼らはもう……

 

 いやいやと、エーリカは身を奮わす。失った者たちを追想しても仕方ない。今は未来のことを考えなきゃ。

 そう自分に言い聞かせたエーリカは「あの」と目の前にいるレイズとリリアに話しかける。


「レイズさんとリリアさんは何故武術や剣術がそうも長けているんですか?」

「唐突な質問ね」

「す、すみません。ちょっと気になって」


 そう顔をしかめるも、リリアは少しの沈黙の後口を開く。


「私が剣術を極めたのは、自分の魔法を最大限に生かしたかったから、かしら」

「魔法?」

「ええ、私の使う魔法」


 そう言ってリリアは、研ぎ終えて一層の光沢がある銀色の長剣をエーリカとの合間に放り投げる。

 すると、長剣はふわりとリリアとエーリカの前に浮きあがった。


「すげえ!」


 その様子にレイズはキラキラと目を輝かせる。

 エーリカすらも、その光景に目を焼いていた。


「リリアさんの使う魔法って、どんな魔法なんですか?」

「これは私のお父さんから継いだ魔法よ。あらかじめ術式を埋め込んだ武器を魔力を使いこうやって生き物のように操ることができるの。確か名前は、《操剣魔法そうけんまほう》じゃなかったかしら。名前に剣ってついてるけど、槍や戦斧みたいな武器も術式を埋め込めば操れるわ」

「操剣魔法!?」


 リリアの放った言葉にエーリカは仰天してブワッと立ち上がる。

 そんなエーリカの勢いに気圧されたリリアはおじおじとエーリカを覗いた。


「ど、どうしたの?」

「どうしたのじゃありませんよ!それって

古代魔法エンシェント・スペル》の一つですよね?」

「え、古代魔法?」


「なんだそれ」


 リリアとレイズはエーリカの言葉の意味が分からずぽかんとする。

 そんな二人に、エーリカは自分の知識を総動員させてはきはきと説明を始めた。


「古代魔法とは、レディニアの大英雄が生きた三百年前に、あまりの強大さから国を滅ぼしかねないと考えたある国の王に命じられて、魔導書にも書かれないまま滅びてしまったという魔法のことです」

「そんな魔法があるのか」

「古代魔法は全部で十二個あると言われていますが、その中の二つがレイズさんが使う《衝撃魔法》、そしてリリアさんが使う《操剣魔法》です!」


「俺のも古代魔法なのか!?」

「へ、へぇ……」


 エーリカの勢いに呑まれてしまったリリアは、若干座る態勢を崩してしまう。

 それすら視界に入らず、エーリカはなおも話を続けた。


「さっきも言った通り、古代魔法は三百年前にみな滅びてしまったはずなんですよ。事情があるレイズさんはまだしも、リリアさんが古代魔法の一種を使える理由が分かりません」

「わ、私にも分からないけど、私はこの魔法をお父さんから直に習っただけから、魔導書から学んだわけじゃないわ」

「魔法の継承にそんな抜け道があったんですか!?」


 そう驚嘆しつつも、自分が初めて死霊術を習ったのも魔法の教師からだと思い出して興ざめしてしまう。


「そうすると、もしかしたらレイズさんとリリアさん以外にも、古代魔法を継承し使っている方がこの世にいるのかもしれませんね」

「そうね、そんな魔法があったってことも初耳だけど」

「だよな」


 そう言いながら未だによくわかっていないような表情をしている古代魔法の使い手二人の姿を眺めたエーリカは、

 

(み、身近に古代魔法を使う方が二人もいるなんて……)


 そう言って再び身を震わせる。


「あの、そういえば」

「まだ何かあるの?」

「お二人は魔法を放つとき、詠唱を一切されてないですよね?どうやって魔法を放っているんですか?」

「え、古代なんちゃらのことはよく知ってるくせに、そんな初歩的なことを知らないわけ?」

「えぇ……!!」

「あんた仮にも王族なんだから知っておきなさいよ」


 そう言って口を尖らすリリアにエーリカは「すみません」と小さく詫びる。


 エーリカが古代魔法の知識を片隅まで知っているのは、自らが興味本位で調べていたに過ぎない。

 幼少期から、レディニア王国の魔術講師に魔法学を習っていたエーリカだが、容量の悪いエーリカにとって魔法知識を深めることはできず、せいぜい死霊術の知識を脳内に無理やり詰め込むことしかできていない。

 それは、死霊術は普通の魔法とは仕組みが違うからだと言い訳を吐いていると、


術式装填スペル・ローディングって知ってる?事前に魔法術式を発動者の体内に埋め込むことで、詠唱なしでその魔法を放つことができるの」

「そんなものがあるんですね」


 平然と言ってのけたエーリカにリリアはまた顔をしかめると、


術式装填スペル・ローディングには二つの種類があるの。まず一つ目は動作型。自分で決めた動作で術式が発動するように術式をあらかじめ設定しておくと、その動作を行使した時に勝手に術式が発動するの。例えば手を叩くとかね」

「ふむふむ」

「そして、これは私と、レイズにも当てはまるのだろうけど、二つ目は装填型。自分の体内のどこかに術式を埋め込むことで、その個所からいつでも術式を発動できるようにするのよ。私の場合は掌に、レイズの場合は四肢かしらね」


「俺そんなことした覚えね……」


 遠回しに秘密を暴露しようとするレイズの口を無言で押さえたエーリカに、リリアは「なにやってんのよ」と突く。


「でもすごいですね。術式装填スペル・ローディングを施せば詠唱なしで魔法を放てるなんて、なら私も……」

「そんな簡単なことじゃないわよ。体内に術式を埋め込むってことは常時魔力をその術式に吸われてるってことだし、それによって他の魔法を発動しにくくなるわ。しかも魔力の低い人が術式装填スペル・ローディングなんて施せば魔力切れを起こし過ぎて最悪植物状態になるわよ」

「ひぇ……」

「動作型にしても、相当魔術を極めた人じゃないと術式を設定するっていう超高等テクニックなんてできないしね、初歩的って言っても、そういうものがあるから知識に留めておいてねってことだけなのよ」

「なんか、お二人が私とは次元の違う人に思えてきました……」


 そうまじまじと自分を見つめるエーリカに、リリアは頬を紅潮させながら、


「ま、まあエーリカも魔法についてより詳しくなれば、そのうちできるようになるっじゃない?」

「そうですかね」


 リリアは静かに視線を窓に移す。すると、視界に独特な白い建造物が見えてきた。


「何かしら、あれ……」

「なんでしょう……」


 エーリカも立ち上がり、リリア達の見ている窓の外に視線を合わせると、


「なあ、なんか煙が立ってねえか?」

「え?」

「確かに、そう言われてみればそうね」


 三人は、その光景を見ていると、突如として馬車がぐわんと揺れた。 


「うわ!」


 そのせいで、棒立ちしていたエーリカは、馬車の中で盛大にコケる。


「大丈夫かエーリカ?」

「す、すみません」


 エーリカの手をレイズが引っ張りふっと持ち上げると、エーリカは立ち上がりスカートに付着した埃を手で拭き払う。

 その直後、耳にも残る大きな声が聞こえ、


「大変っすー!!!」


「「「……!!」」」


 声の主はアリッサだった。レイズがキャビンの前方の窓からアリッサを除くと、アリッサは金色の結んだ髪をゆさゆさと震わせながら足をバタバタさせている。


「どうした!?」

「どうしたじゃないっすよ!あそこ見てくださいっす!!」


 アリッサが手綱を持ちながら片手である方向を指さす。

 レイズも釣られて目を移すが、その先には、先ほど土煙が立っていた白い神殿のような建物があった。

 よくみるとその周囲から、ありとあらゆる魔獣たちが遠くへ逃げているのが分かる。

 アリッサから先ほど馬車が揺れた原因はその魔獣の一体が馬車に当たったからだと説明された。


「なんでこんなに魔獣が逃げてんだよ!?」

「知らないっすよ!こんな事初めてです。あぁ……こんなことならやっぱり遠回りすれば……」


 アリッサがそう呟いたこともレイズの耳には届かず、今度はエーリカとリリアがじっと覗いている窓の戻って目を凝らす。

 すると──


「あれ、なんだ……?」

「……?」


 レイズが指を差した先、土煙のずっと向こう。


「よく、見えません……」

「レイズ、分かるの?」


「ああ、なんだ、あれ……なんか黒くてでけえ……魔獣……?」

「「……!!」」


 レイズの言葉に、エーリカとリリアは目を丸くする。

 三人の視線の先にいたのは、漆黒の巨体を持つ魔獣と、それに抗う一人の黒髪騎士だった。


「くそ……!このままじゃ……」

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