俺の妹が酷いんだ……
俺氏の友氏は蘇我氏のたかしのお菓子好き
俺の妹が酷いんだ………
俺の妹が酷い。
昔はあんなに可愛かったのに、お兄ちゃんお兄ちゃん言って、俺の後をついてきてくれていたのに。
俺が高校を卒業し、妹が中2になってから、本当に酷くなった。
まずな、俺と話してくれないんだ。
というか、同じ家に住んでるはずなのに姿すら見えない。
絶対に意図的に俺を避けてるんだ。
マジで酷くね?
たまに心配になってあいつの部屋を覗くと、
『もう! 勝手に入ってこないでよね、バカ兄!!』
と、本当にゴミを見るような目で俺を見て、扉を閉められる。
酷すぎるよな?
しかも、これだけじゃない。
というか、これはまだまだ序の口だ。
なんと妹は俺と洗濯物を一緒にしてくれない。
これは幼い頃からそうだったけど、あいつは俺と一緒に服を洗ってくれない。
それに友達とばかり話してるときもあって、俺になんてかまってくれないのさ。
お兄ちゃん悲しいよ……。
でもな、そんな妹が絶対に俺へ笑いかけてくれるときがあるんだ。
それはな、一定額お金を渡したときさ。
その時だけは、俺を事を見つめて、いろんな甘いセリフを囁いてくれるんだ。
それを言われたときは本当に俺は嬉しくて、死んでしまいそうになるけど妹の成人式までは死ねないから、なんとか今日も生きている。
しかも金は渡せば渡すだけ長文だったり、種類が豊富だったりする。
俺は妹の柔らかな声が聞きたくて、もうそれのために働いていると言っても過言ではない。
それほどまでに俺は妹が好きだ。
なのに妹はお金をあげて一定期間経つと、また笑ってくれなくなる。
部屋にこもって、俺が言っても定型文のような嫌悪の声を漏らすだけ…。
本当に、お兄ちゃんは悲しいよ………。
俺は最近彼女ができたから、そちらに金をかけてしまって妹と話せていなかった。
だから今日は久しぶりに彼女とのデートを断ってまで、あいつと話そうと思うんだ。
もちろんお金もたくさん用意した。
六桁だ。六桁もあるんだ。
これだけあれば、さすがのあいつも俺へ振り向いてくれるだろう。
いくぞ。
俺は札束をグシャリと握りしめたところで、ふと気づいた。
今まで目をそらして、見なくしていた現実に。
周りから言われ続けても、頑なに認めなかった真実に。
どれだけ金を積んでも解決しない、この世界の不条理に。
ふふふ、本当に俺の妹は酷いぜ。
俺は溢れてくる涙を止めることすらできずに、電気を落とした自分の部屋でただ泣いた。
なぁ、お前ら聞いてくれよ。
俺の妹が酷いんだ………画面の中から出て来ないんだ。
俺の妹が酷いんだ…… 俺氏の友氏は蘇我氏のたかしのお菓子好き @Ch-n
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