俺が神様になるまでの物語

コッペパン

プロローグ

 これは、俺が神になるまでの物語。


 神と言っても多くの神がいる。

例えば、炎を操る火の神、風を操る風の神とか。

 まず神と言うのは人知では計り知れない力を持つ者のことを意味する。

だから俺も一つのことにおいて人間の領域を飛び出てしまえば、それは神の領域に値すると考えた。

いや決してこれは思春期の男子が患うあれとは違うぞ。

本気で神になれると思っているのだ。

しかし、神になると決めてもう四年の高校三年の八月、結局人間の領域を飛び出たものどころか、人より優れているものもなく、ド平凡の人間として高校最後の夏が終わっていこうとしている。

「カップ焼きそばでも食べるか。」

そういって俺は棚の中から、包装に濃厚ソースと書かれたカップ焼きそばを取り出す。

お湯を入れて三分待ち、湯切りをしてソースを入れる。ちなみに俺は付いてるふりかけはかけない主義だ。

両親は仕事で家にいないから、一人で焼きそばをすすっていた。

一人というものは落ち着く、誰にも話しかけられないしな。

「おいしいですか?」

そうこんな風にカップ麺にまで味の感想を聞いてくるような...

目の前に見知らぬ美少女がいる。

キラキラした銀髪に碧い瞳、白い肌が窓から差し込む光で余計に輝いて見える。じゃなくてだな!

「だ、誰だお前は!なんでここにいる!?」

お決まりの反応をしてやった。さあ期待通りの答えを返してみろ!

「私は、神様です!あなたを殺しに来ました!」

うん、予想通りと予想外のセリフが両方飛んできた。

もういいや、とりあえずこれから物語始まります。

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