俳人はそれでも俳句を作る
神凪颯
それでも男は詩を書く
死の病"ペスト"にかかり隔離された男。彼は"元"詩人であった。
檻の外から見える景色は森である。露がイトスギから落ち、硬い石の上で消えるはずなのにダイヤモンドのように光り輝いていた様子は彼が求めていた救いのようであった。
露に自分を重ね、死の直前まで輝いてるような様子は彼を奮い立たせた。彼は死する時まで詩を、俳句を、書き続けようと決意したのである。
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