孝謙天皇→称徳天皇 デキる女から怪しい坊さん(道鏡)に恋する女に

 孝謙(こうけん)天皇(718~770)は聖武天皇の娘でキャリアウーマン。


 2回天皇になった女である。


 ちなみに、一度退位した天皇が再び即位することを重祚(ちょうそ)と言う。


 高校時代、資料集に重祚って書いていて意味が分からず、「再び天皇になるって書けばいーじゃん! 漢字覚えるのめんどくせーな」って思った私(激しくズボラ)。


【孝謙天皇時代】

 

 和気広虫(わけのひろむし)男みたいな名前だが、女。女性官僚に日本発の孤児院を作らせる。


 女性天皇反対派によるクーデター制圧


【淳仁(じゅんにん)天皇時代】


 孝謙天皇は上皇になって影で操る。淳仁はその後、謀反の罪で流罪


【称徳(しょうとく)天皇時代】


 2度目の即位


 病気を看病してくれた男、坊主の道鏡(どうきょう)を寵愛し、政治に参加させるように。


 その称徳天皇に気をつかった者が、「宇佐八幡宮より道鏡を皇位につけるべし」という神のお告げがあったと証言。


 宇佐八幡宮(うさはちまんぐう)……大分県にある全国八幡信仰の総本宮


 しかし、嘘であることが和気清麻呂(わけのきよまろ・広虫の弟)によって発覚。


 激怒した称徳天皇は和気清麻呂と広虫を流罪に。


 結局、称徳天皇の死後、道鏡は力を失い、地方に左遷されたのだが、あわや天皇家と全く関係のない人間が天皇になるかもしれなかった大事件であった。


 結婚する気の全くなかった独身貴族の男が、結婚したくなるときは「親の病気か、自分の病気」とよく言うが、どうやら仕事ができる女も同じらしい。


 普段は何でも一人でできる自負のある人間でも、肉体的ダメージを受けて心が弱っているときにそばで優しくしてくれる異性がいると、この上なく自分の人生にとって必要な人間に見えるらしい……

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