イギリスのバラ戦争 菅野文先生の『薔薇王の葬列』激ハマり
バラ戦争(1455~85)……イギリスで王位継承権のあるランカスター家とヨーク家が、どっちが王様になるかで大喧嘩になった戦争(両家ともエドワード3世の血筋)。最後はランカスター側のヘンリ7世が勝利する。この戦いに参加した貴族たちは金を使い過ぎて没落し、ヘンリ7世はチューダー朝を開き、イギリス絶対王政の礎を築く。
ランカスターが赤薔薇、ヨークが白薔薇の紋章だったので、バラ戦争。
1455年「いーよ午後のバラ」という変てこりんな語呂合わせで覚えたバラ戦争だが、30年もだらだら続いて、全然よくない。
ヨーロッパは、聖人・偉人の名を子どもにつけるのを良しとする習慣があるので、ヘンリとか、エドワードとか、「何回その名前でてくるんだよ、覚えづらいだろっ! 」ということが多々ある。
特にこの時代、泣きそう……
最近、バラ戦争を描いた菅野文先生の『薔薇王の葬列』って漫画にハマっていて、漫画だと感情移入とともにサクっと同じ名前でも覚えられるので、もっと早くこの漫画に出会いたかった!! って思った。
でも私、漫画読み始めたら絶対勉強しないんだろうな。
この漫画は「シェークスピアのリチャード三世が原案」って解説に書いていて、読んでみたら全然違うじゃん! って思った。
シェークスピアの作品と同じく、容赦なく人がどんどん死んでいく展開は一緒なのだが、主人公が両性具有設定で、残忍で醜悪なリチャード三世が、妖艶で華奢な王様になってる。
シェークスピアのホラーに近い残忍な主人公の作品をここまで甘美で官能的に変えちゃう菅野文先生のマジすげぇって思ってる(超脱線)。
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