〈ヒナノ視点〉







洗い物を終えて一緒に映画を見ていると

ウサギは宣言通りに開始20分で隣で眠っていて

一瞬ムッとしたけれど…


 




昨日から寝ないで側についていてくれて

慣れない手料理を作ってくれた事を思うと

(まぁ、いいか…)とウサギの頭を軽く撫でて

そのまま寝かせてあげたが

映画を見終わっても起きる気配はなく…






( ・・・・寝てる時は可愛いんだよね… )






日も暮れてきてそろそろ起こそうかと

彼の顔を見ていると起きてる時の憎たらしい

ウサギとは違って可愛く見えてきて…




彼の頬に軽く触れるだけのキスをすると

寝ているはずのウサギの目が開いて

あの大きいな黒目でコッチを見てきた






( ・・・・起きてたの? )






ハルト「・・・・・・」







ウサギは何も言わないまま

ゆっくりと起き上がると私の頬に手を添えてきて

顔を近づけてきたから「風邪うつっちゃう」と

近づく彼の肩を手で止めると






「今更だよ…」と言って肩にある私の手を

上からギュッと握ると

ゆっくりと下に降ろしていって

もう一度近づいてくる彼の顔に目を閉じた…






( やっぱり…早く帰らせるべきだったかな… )







ウサギは握っていた手を離すと抱き寄せるように

腰に手を回してきてグッと距離を近づけてきて

キスも深いものへと変わっていった






ハルト「・・・・来週…記念日だよ?」







「・・・・木曜日?」






ハルト「うん…でも11月3日に泊まりに来るから…

  その時にゆっくりお祝いしよう??」







前回の1ヶ月記念の時みたいに平日でも

泊まりに来るって言うのかと思っていたから

少し驚いているとウサギはまた顔を近づけてきて

「3日にゆっくり泊まるから」

と言ってまた口付けてきた


 



ウサギの言っている意味がなんとなく分かり

2ヶ月経つまで待ってたのかなと思ったら

少し笑いが出てきてしまって







ハルト「・・・・バカヒナ… 」






「ふふ… ハイハイ… 」


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