第15話

〈ヒナノ視点〉








よくよく考えたら私に何の問題もないし…

勝手に騒いでなさいよと顔を背けてテレビを見ると







ハルト「・・・・いいですよ…

  今から祖父母の家に帰ってこの事を話しますよ」






「・・・・・・へ??」







まさかの言葉にゆっくりと顔を少年に向けると

不貞腐れた子供のような顔をしてコッチを見ている…







ハルト「うちのじーちゃん元警察官だからね…

     きっと怒ってここに説教しにくるよ!!!」







「けっ…警察!? でも、犯罪じゃないから!!」







ハルト「じーちゃんから見たら

    まだまだ可愛い孫だよ!

  たった数時間前まで10代だった俺に

   そんな事したなんて知ったらカンカンだよ!」








確かにこの子の言う通りだ…

さぞかし怒って乗り込んできそう…

あんまり事が大きくなって会社に知られたら

それこそ最悪だし…







( だいたい普通逆じゃない?? )







「責任とって」なんて女の言う台詞じゃないの?

それとも最近は男も言う時代なわけ??






 

ハルト「・・・でっ!?どーすんの??」







少し頬を膨らませてコッチを睨む彼を

可愛いとも素敵とも…

ましてや好きなんて感情は微塵もない…







「・・・・付き合って…どうするの…?」






ハルト「・・・・ん!?」








彼は私の質問にムクれていた顔がなくなり

可愛い目を見開いて「ん?、ん?」と顔を

傾けながら考えいた…






「・・・・キミと私は9歳離れているの!

  会話だって合わないし、見た目だって…

  だから、大学生同士で楽しく付き合いなさい!」







ハルト「・・・それは…」







彼はカッとなって言ってるだけなんだと分かり

ホッとしながら(もうひと推しね)と思いながら







「それに、経験ある方が慌てなくていいし

 気楽に次が本番だと思ったらいいじゃない!笑」







てっきり「そうだね」と収まるかと思っていると

彼はキッと睨んできた…







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