第5話
〈ヒナノ視点〉
「・・・君の家って…ここなの?」
ハルト「へっ? 違うよ?笑」
「・・・・もしかして部屋にあがる気?」
ハルト「だって乾杯まだしてないし」
「・・・あげれるわけないじゃない!!
早くそれ持って帰って飲みなさいよ!」
ハルト「無理だよ…終電ないし…
夜中にこんな所で騒いでたらクレームくるよ?笑」
そう言って私の背中を押しながら「どこ?」と
階段をどんどん登っていく…
( ・・・そうとう手慣れた子なのね… )
と思いクルッと振り返り彼の顔をジーっと見て
(まぁ…顔は可愛いし…)とヨコシマな考えを
持ちながら部屋にあげることにした…
「・・・どぉーぞ…」
ハルト「これが29歳の部屋かぁ…」
「嫌味をどぉーも!…たく…」
ハルト「なんかイイ匂いがする…」
「あぁ…部屋の芳香剤じゃない?」
目を閉じてクンクンと部屋の匂いを嗅いでいる
姿はなんか…犬みたいで…ヤダなと思った…
ハルト「・・・なんか今更緊張してきた…笑」
「・・・・へぇ…(なんの演技よ…)」
コンビニで遠慮なくタカって部屋までついてきて
今更なんの緊張なのよと思いながら
テレビをつけて「座ったら」と言うと
目をキョロキョロとさせながらトスンと腰を降ろした
彼は大量に買った酎ハイを見ながら
「どれがイイかな」と聞いてきて面倒くさいな
と思いながら適当に取って渡すと「それはヤダ」と
言い出し(アンタが選んだんでしょ!)と思ったが
呑み込んで別のを取って差し出した…
ハルト「あぁ…これならまだいいかな」
(何様よ)と内心で舌打ちしながら私も適当に
1本手に取りフタを開けて乾杯をした…
酎ハイを一口飲んで「ん!?」と言いながら
またゴクゴクと飲み出し眺めていると
ハルト「はぁー…なんかジュースだね?笑」
「本当に初めてだったの?」
ハルト「当たり前でしょ?1時間前まで未成年なんだから」
「・・・・・・」
年上のお姉さんと遊びまくってるのに
アルコール未摂取ってありえるかな??
てか…1時間前までは10代…
私大丈夫??犯罪者にならないよね??
「君さ…本当に20歳なんだよね…?」
ハルト「うん…なんで??」
「嫌…なんか怖くなった…」
ハルト「・・・20歳だから…ちゃんと大人だよ?笑」
可愛いけど…前のお姉さん達は…
10代のこの子と遊んでたんでしょ…??
( ・・・怖くない? )
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