73日目
再びドラゴンの背に乗り、地上付近を飛行する。
燃え盛る灼熱の森を抜けた後は、見渡す限りの砂漠が視界を覆った。
眼の中が、耳の中が砂が入ってゴロゴロする。
ぱたんと耳を閉ざして生き物は広がる砂漠に何かいないか目を凝らしていた。
視界の隅をごそごそなにか動くものが見える。それに視線を向けた瞬間、大きな大きな化け物が砂の中から飛び出して来た。
空を飛ぶ生き物一行を餌だと勘違いしたらしい。
大きな角を持ち、岩石の様な体をした体をくねらせてバタンバタンと空に飛び上がろうとする化け物を見て生き物は肝が冷えた。
ドラゴンとも違う。飛竜でもない。なんだ、アレは……?
恐ろしい物を見たような顔をして、生き物はドラゴンの背びれを握り締めた。
「ぎゃう!」と鳴くドラゴンは心強い兄貴の様だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます