31日目

生き物の生活に新たな仲間が加わって、4日が経った。


傷の手当てもだんだん手馴れてきた。

今日もいらない布を引きちぎり包帯にすると、特製の傷薬を刷り込こんで手早く傷口に巻き付ける。

もう最近は子ドラゴンの方も施術され慣れたもので、あの耳をつんざくような叫び声をあげることもない。


ゴロゴロと転がり、腹を見せる様子は、本当に猫のようだ。


生き物の脳裏に一つの予想が過ぎ去ったが、頭を振ってその考えを捨てることに専念する。

だって、あり得ないから。


遠くで猫の泣き声が聞こえる。

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