第7話 3つ
彼女の至福
文字や数字の羅列に宇宙を見ていた
運動場に体育館に公園に
男も女も分け隔てなく
彼女の流星のような魂はそこにあった
教室でも河原でも
流行りの茶屋でも
友との会話が心を温めた
そこにいる誰よりも
何一つ
何一つの愚痴もこぼさない
転じて舞する時には
誰よりも真剣な顔であった
母のような舞を自分のものにするのだと
何一つ
何一つ弱音は吐かない
そしていつの日にか
愛する人と
人生を共に歩み 育み 別れ
後世へと舞を
途方もない歴史が含む
舞う女の誇りと悲しみを はたと思いながら
扇を広げ
立つのであった
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