二日目――2021,09,05

 実は既に気づいてた。


 寝れば頭上に秋の虫の声が聞こえるのも、夏休みが明けて9月になって肌寒くなってきたことも。


 気づいてはいた。ただ、知りたくなかった。自覚したくなかったのだ。


 受験まであと130日程しかなくなったことを自覚せざるを得なく。自分の頭の悪さを再確認しなければならなくなってしまう。


 今日受けた模試も空欄が多く、参ってしまう。


 知りたくないこと、気づきたくないこと、嫌なことばかりに目を向けさせる


  この世の中と

私自身の悲観主義が、


 誰でもないこの私を苦しめているとぼんやりと、しっかりと思う。


 大いなる自然も私の悲観に働きかけてくるのだから!




 気づいたら、鈴虫が鳴いていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る