第83章 超巨大ウイルス?③

 最後に残った巨大ロボットを粉砕し、ゴミでも投げ捨てるように頭を放り投げた怪物は、周りの屍を見渡した。


「こんなに弱い連中だったとは。がっかりだぜ」

 怪物の1人が大爆音のような声を落とした。


「きさまら! いったい何者だ!!」

 部下を失ったガイガーが怒声を飛ばしてきた。


「俺たちか、あれ? 俺たちに見覚えないのか?」

 もう一人の怪物が首を傾げるように吠えてきた。


 ガイガーがわからないのも当然だった。怪物たちの姿は原形がわからないほど、まさに怪物そのものだった。


「俺たちは、ゾルダー様の部下だ」

 最初に爆音声を飛ばした怪物が答えてきた。


「ゾルダー? 奴にはおまえたちのような怪物の部下はいない」

 ガイガーはすぐに声を投げ返した。


「おまえが、俺たちを金星に行かせたおかげさ。そのおかげで、おまえより何十倍も強くなった。いや何百倍か。そうだ。礼をいわんとな」

 ロボットの頭を放り投げた怪物が、見下すように吠えてきた。


「だったら、おまえたちは、俺の部下でもあるぞ」

 ゾルダーの部下だと改めて確認すると、ガイガーは威厳を保つように姿勢を変えて言い放った。


「俺たちがあんたの部下? 弱いあんたの? 笑わせるぜ。俺たちが、弱いあんたの部下だと?」

 今度は見下すように言ってきた。


「おい、聞いたか。このアリみたいな奴が、俺たちのボスだってよ」

「アッハッハッハ。笑えるぜ」

 二人が嘲笑してきた。


「きさまら~! このガイガー様の力を思い知らせてやる」

 激高したガイガーは瞬間移動をして、怪物に襲い掛かった。


 さすがだった。ガイガーは怪物たちの巨大な手を巧みにかわし翻弄した。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る