二度あることは三度ある
「それで青井さん、、、僕たちどこに向かってんの?」
「おいテメェ、、、青井様に舐めた口聞いてんじゃねぇ。黙ってついてこい」
「後輩よ。もう少し年上に敬意を持ってもバチ当たんないよ?」
「うっせぇな、俺が敬うのは青井様だけだ」
「・・・2人とも」
「なに、青井さん?」
「なんでしょう、青井様?」
「うるさい」
「「・・・すいません」」
こんなコントを挟みながら青井さんは、駅前の店が密集してる道をキョロキョロしながら、
「ここでいっか」
と、暗い路地裏に入っていき、手をスリスリ合わせ始めて、
「いくよー ホイ」
パチンッ
青井さんの手を叩く音が路地裏に響いたかと思えば、暗くて閉鎖的な空間と真逆な風景が僕の視界に広がった。というよりアニメのワンシーンのように切り替わったと言うべきか。
「こ、、、こ、は」
「私の家」
僕の目の前に広がる光景は、どこかの山の
「えっ・・・ここ神社だし、そもそもさっきまで駅前の路地裏に」
「いってなかった?私、1回行ったことある場所には一瞬で行けるの」
「なにその便利な能力」
(ていうかさ、そんな能力持ってる人にさっき僕は、10分の遅刻を10分間怒られたの?)
「青井さん、ほんとにここに住んでるの?」
目の前に見える神社は、大きさはそれなりにあるものの所々に穴ががあり、お世辞にも人が住むには無理があるように思える。
「正しくはこの裏にある別の建物が私の家よ。後、この神社のことボロいとか古そうとかそれに類する事を考えたら許さないわよ」
・・・ 目の前に見える神社は、とても大きく立派で所々に綻びがあるもののそれが歴史を感じさせる由緒正しい神社に感じた。
「なんか分からないけど今無性に気分がいいわぁ」
・・・この無駄に鋭い感性をお持ちの
「さて、赤羽くん。ここで君には私と戦ってもらうよ」
「はい?」
世の中には、こういう言葉がある「二度あることは三度ある」
僕は、三度目となる青井さんの刀と対峙することとなる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます