第6話

久しぶりに日暮里に行く用事があった。

日暮里は、電車が集まって来てるから好きだ。

でも、もうかなり古い駅だ。

乗り継ぎの、お土産売り場やトイレは改装されて凄く綺麗になっている。

成田空港へ向かう時、お土産をこの間買った。

美味しそうな、ケーキやお弁当も沢山ある。

北口を出て、右へ階段を降りて橋でもないのにもみじ橋という入り口の所に書いてあるくぐりを通って。

また、右に曲がってAPAホテルがある。

今日は、その近くの不動産屋へ

ちょっと野暮用。

素早く書類にサインして。

ベリーショートが似合う、青と白のストライプのワイシャツを着たイケメン女子にお礼を言って、そこを出た。


角の美味しそうなこごめ大福を見つけて、竹隆庵岡埜 の写真を撮って、頬張りながら駅を回ろうかなと、横断歩道を渡った。

なんと、羽二重団子の店舗にぶち当たってしまい…、誰も止めないし、お金払うの僕だしなんて思いながら、入店。


あー、なんて素敵な店内、天井の木の一本一本の並ぶ感じや、床と木のコントラスト、カウンターの中のタンスまでも、日本の大工さんに感謝って感じで。

この繊細なお仕事は、日本の誇りだと思う。

どんな、美術品より緻密で紙一枚より薄い具合を腕と勘だけでやる人間は素晴らしいと思う。

誰にも真似できない、教えたくても教えられない、教えられたくても、出来ない。

そんな、技術なのだ。


そんなこんな、考えている間に、羊羹と焼き団子と熱々のぜんざいと季節の果物はパイナップルだ。

あー、どうしてこんなに、おもちや餡子が好きなんだろうと、考える。

きっと、俺は仏様なのかもしれない、思うのは変なのか。

お墓に、御供物はお団子だし、そう考えると、だから、団子好きなのかな。





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