第8話 サワグチノゾミ

翌朝、早くから俺は行動を開始した。

彼女ら三人の写真を一枚ずつ印刷した。その写真の出所はSNSだ。

そこに載せられてた何枚かのうちの、一枚ずつを印刷させてもらってる。


「君たち、少しいいかな?ーーこの子のこと知ってる?」


俺が見せた写真は澤口望のものだった。

まだ若くーー女子高生だから当たり前だが、少し生意気そうな顔をしている。


「あ、望でしょ?知ってる知ってるーーだってクラスメートだったもん。まさか死んじゃうなんてねーー」


「クラスメートだったの?」


「うん。そうだけど...??」


「じゃ、もしかして、この子たちの事も知ってるんじゃないかな?」


残り二枚の写真を見せる。それは西島佳子と田中宏美のものだ。


マジマジと写真に写る二人の顔を見比べてから、女子高生は一緒にいた二人に聞いた。


「ーー知ってる?」


「ううん」


二人は首を横に振って知らないと答えた。


「ごめんなさい。私もわからないです」


始めに写真を見比べた高校生も知らないと言う。


「それじゃ望さんは何かに悩んでた様な事はありませんでしたか??」


「仲良くしてたけど、そんな事はなかったと思います」


「そうですか。ありがとう」


彼女らに頭を下げて、俺はまた別の高校生に話を聞きに行った。

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