直接的に男女の関係を述べるのではなく、社会背景とともに少女を生きているように(生物学的には生きている?)維持していく組織と従事する女性たちが淡々と、でも魅力的に、主人公?の男性医師(男性技師?)とのさりげないエロティックな会話(関係)が描かれている。
自分にとって残念な点は社会的な背景がもう少しよくわかるように前半で述べてほしいなというところ。今一つ現在の社会から、この小説の舞台の時代までの変化が明確ではない(わざとぼかしているのかもしれないが)。それともまだこれから徐々に描かれていくのか...
また絵で見たい気もするが、こうしょっちゅう膣付近から両手を突っ込んだり、脇腹を切開して両手を入れるのでは、漫画化は難しいか...
読んでて混乱したのは、女性の呼称?が第3者視点/女性視点からは名前で呼ぶのに男性主人公視点からは姓で呼ぶ点、文章間でちょくちょく入れ替わるので、書かれているセリフが誰のものかわかりにくいところ。
今後の展開が楽しみです。
子供の頃「家畜人ヤプー」とい作品(石ノ森章太郎のマンガの方)に出会い衝撃をうけ、その面白さが理解できませんでした。原作の小説は名だたる文豪の評価をうけ天才石ノ森がコミック化するほどの作品だったのですが。この作品を読み始めた時、このヤプーを思い出しました。年齢を重ね、グロやエロ耐性が付き美少女フィギャアを眺める気持ちの判る今。この作品の発想とリアルな表現に脱帽。私の中では怪奇物ではなくSF小説として楽しめています。近未来のひとつの社会を描いた作品として。美少女の御遺体をフィギュアとして愛でる。しかも社会的に認められ合法であり、また社会貢献にもなっている設定。生身を人形化する技術の描写。エロチックな描写。仕事として働く職場の人々。ひとつひとつが丁寧に描かれていて、良作と感じています。あっ、単にエロい作品としても楽しめますw