第48話 咲③(利奈・瞳)

「日向、肛門の広がり具合はどうだ?」


 気を取り直した丈太郎が訊く。


「個人差があるのかもしれませんが、多分広がり気味ですね。」


「4番だな。代わってくれ。」


 丈太郎は咲の上半身を起こして作業台に登った綾と交代すると、4番のヒップリフターを持って咲の脚の間に仰向けに頭を突っ込んだ。


「しっかり支えていろよ。」


 綾に声をかけてから、


「まず、3番のまま少し位置を調整する・・・・・どうだ?」


 絡み合う3人の退廃的な姿に絶句していた2人だが、利奈は自分たちが訊かれていることに気付いて、


「あまり変わってません。」


 と答えた。


「じゃあ4番と替えるからちょっと待ってくれ。」


 と言うと、3番を取り出して4番と取り替える。

 その間、綾は性器をを至近距離で丈太郎の目に晒す恥ずかしさに耐えている。

 利奈と瞳の手前、何でもないふりをしているが、体は火照り、自分でも濡れてくるのがわかる。

 さすがに2人の顔は見られないので目を伏せているが、そのせいで咲の肩越しに、臍まで届こうかと存在を主張している丈太郎の陰茎が見える。

 丈太郎の目の前では潤んで開いた小陰唇の中身が微かにヒクついて、そこから漏れる女の匂いが丈太郎を刺激する。



 他方、少し落ち着いた利奈と瞳の間では小声で


「綾さんの、あれ本間先生に見えてますよね。」


「30cmも離れてないからね。おちんちんが小さくならないから、多分見られてると思うわ。」


「あんなに大きくなるものなんですか?」


「あれはかなり大きい方じゃないかな?」


 と、明け透けな会話が繰り広げられている。



「4番に替えたぞ、どうだ?」


「ちょっと待ってくださいね。瞳おねがい。」


 瞳がもう一度ポーズをとる。

 雰囲気に飲まれたのか、もう体を隠していない。


「良くなりました。瞳と遜色ありません。」


「ならこれでいいな。ありがとう。最後にもう一度肛門を確認したいから2人で彼女を支えてくれないか?」


 丈太郎と綾は2人で咲にお尻を突き上げたポーズをとらせると、作業台の両側から寄ってきた利奈と瞳に任せた。


「川田も含めて、だいたいみんな同じぐらいになるんじゃないか?」


「まだお尻の大きな子を見てないからわかりませんよ?」


「サンプル数が全然足りないな。」


 結局、咲の肛門は静やユミと同じぐらいになったので、丈太郎と綾の間ではそんな会話が交わされる。


「ご苦労さん。」


 丈太郎は利奈と瞳に声をかけて咲を仰向けに戻す。



「あのー。私たちのも見せましょうか?」


 丈太郎は、一瞬、利奈が何を言っているのかわからなかった。


「比べられるお尻の穴が多い方が調整がうまく行くんでしたら、是非協力させてください。・・・私のお尻は大きい方だと思うので・・・。」


「内田くんもいいのか?」


「ミュージアムスタッフの使命です!ここの卒業生たちは、あったかもしれない私たちの姿ですから。」


 こちらは更に力が入っている。


「それじゃあ頼む。」



 丈太郎と綾の前で、2人が床で尻を突き上げたポーズをとった。

 綾が思い詰めたような表情をしている。

 やはり恥ずかしいのか少し震えている。


「一度、肛門の力を抜いて、そこからゆっくり力を入れていってくれ。」


 肛門の周りの皺のある燻んだ部分が一度大きくなり、そこからゆっくりしぼんでゆく。

 色白の利奈のそれはほとんどピンクだ。

 大きさはほとんど変わらないが、やはり利奈の方が2割ほど大きいかもしれない。

 逆にその下に見える少し開いた性器から覗く小陰唇は、瞳がピンクの慎ましい表情を見せているのに対して、利奈のそれの色は濃く、左右非対称にはみ出している。


 どちらも内側が潤んでいて、肛門に力を入れたせいか利奈の小陰唇から一滴雫が垂れた。


「あっ!」


 という声がどこからか聞こえた。



「ありがとう。恥ずかしい思いをさせて済まなかったな。」


 2人はゆっくり上半身を起こすと股間を手で押さえて振り向くと、


「お役に立てましたか?」


 と不安そうに聞いてきた。


「すごく参考になった。色の違いも1つの要素かもしれない。」


「「そこは詳しく言わなくていいです!」」


 揃って赤くなった。



 2人が立ち上がると、綾が近付いてゆく。

 黙って膝をつくと上半身を伏せ、尻を上げた。


 見学に来た2人が恥ずかしいのを我慢して協力したのに自分がやらない訳にはいかないと思った綾だが、丈太郎の方に歩いてゆく2人の気配を感じて体を硬くした。


 同性であっても、この姿勢を後ろから見られるのは恥ずかしい。


 しかし自分も2人を見たことを思い出して、綾は力を抜いた。


「力を入れていってくれ。」


 丈太郎の声が聞こえる。



 綾の肛門が窄まってゆく。

 綾のそこの色と大きさは瞳のものとあまり変わらない。

 下に見える性器は、先程丈太郎に覗かれていた時の余韻が残っているのか、かなり解れていて既にに内股に一筋、愛液が伝っている。


 先程、手で押さえたときに自分が濡れていたことがわかっている2人からは特に反応は無い。


 丈太郎が、


「もういいぞ。俺のも見るか?」


 と言ったので、硬くなっていた空気が解れた。

 当然、3人の答えは『見たくありません。』だ。



 肛門を見せてからは体を隠さず、小振りだが形の美しい胸と無毛のせいで割れ目から顔を出している陰核包皮を晒している瞳に、丈太郎は


「内田くんも、もう隠さないのか?」


 と訊いた。瞳は


「あそこまで見られたら今更ですよー。」


 と答えたが、『あそこ』とはどういう意味の『あそこ』だろう?

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