第二十話 デスマッチスタート\\\٩(๑`^´๑)۶////
心の中でミイナに感謝を述べる。とゆうか土下座した。
ピシッ。
雲一つ見えない空にヒビが入る。
「いよいよね。パパ」
「ふはは。久しぶりの戦いだ。マカ。椅子の準備を頼む」
「はい。旦那様」
マカが呪文を唱える。
すると地面が動き、土で作られた玉座が二つ現れた。
「ご苦労」
「ありがとうマカ」
「いえ、これもメイドの仕事です」
ミイナ。そしてサダンさんが戦前の武将のように笑いながら今作られた玉座に座る。傍から見てると本物の魔王と天使のようだ。
空のヒビはどんどん広がっていき、それを待つ俺達……え? 嘘だろ。この展開ってまさか。まさか来るのかあの連中が。今日来ちゃうのかまさか。
俺の予想は当たり。空のヒビが最終的にはガラスのようにパリンと割れると中から
「待たせたな。人間ども」
「久しぶりぃ」
地面に下りて早々俺達に挨拶してきたのは先日戦ったばかりのキングゴブリンとナイトメアゴブリンだった。
ぎゃーーーー! なんでマジでこいつら来るんだよおおおお!
内心悲鳴を上げながら俺は混乱していた。が、ミイナとサダンさんは余裕のある笑みを浮かべ、腕を組んだり足を組んだりしながら。
「ふははは。この地へよく来たなゴブリン四天王よ」
「今降伏して私達の配下になるのなら、この辺りのわずかな土地に加えて命だけは助けてあげるわ」
まるで魔王のように、どっちが悪役かわからないセリフを言う。
「降参? たかが人間に我が? 冗談だろ」
「ゴブリン四天王を舐めすぎだ。人間」
以前見なかった身長3メートルはあり、その身長とほぼ同じ大きさはある巨大な盾を持つゴツいゴブリンと、ナイトメアゴブリンとは違い、胸が大きくなかなかに美人で立派な槍を持ったゴブリンの二人が答えた。
あの二人もゴブリン四天王か? ってことは、四天王全員この場に勢揃い!?
「ワシらの慈悲を断るか。残念だなミイナ」
「ええ、交渉決裂ならしょうがないわね。マカ。ジン。構えて」
「はい。お嬢様」
「え、え」
嬉しそうに武器を抜き取るサダンさんとミイナ。マカは呪文を唱えている。
「ふん。俺様は最初からそのつもりだ」
「今度こそ決着をつけましょ」
ゴブリン四天王達も各々の武器を持ち構えた。
え、始まるの? 戦い始まっちゃうの!?
「死ねぇええええ!」
最初に動いたのはキングゴブリンだった。
キングゴブリンはあの巨大な剣で玉座に座るサダンさんを上から斬りつける。
が。
「う、動かん」
「まあまあだな。ふんっ!」
ドンッ!
「うはっ!」
キングゴブリンの剣は、何倍も小さく細長い剣に簡単に受け止められ、ガラ空きのボディに掌底をくらい数十メートル後方へと吹っ飛んだ。
「ふははは。本気で殺しにこないと簡単に死ぬぞゴブリン四天王よ」
「ぐっ。なんて一撃だ。
腕を組み、玉座に座りながら胸を押さえ地面に倒れているキングゴブリンを見下ろすサダンさん。マジでどっちが悪役かわからない。
ちなみに。そんなサダンさんのステータスは。
《サダン》(人間)
ATK 53000 《暗黒卿の邪剣》+20000
DEF 15000 《暗黒卿の邪鎧》+20000
SPD 15000
MP 3000
《スキル》
暗黒卿の加護。全属性ダメージ半減。状態異常無効。ダイヤモンドボディ。覇王のオーラLv60。
ーーーーーーーーーーーー
ワオ。サダンさん強すぎ。武器無しでも攻撃力はキングゴブリンの二倍以上。暗黒卿の加護持ちといい、まさに異世界に転生してきたダー◯ベイダー、もしくは戦闘力が10分の1になったフリー◯様そのものじゃん。
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