第六話 ミイナ強すぎd(^_^o)

 ドカーーーン!


『ギャアー!』


 俺達の落ちてきた衝撃で50人は倒した。

 だが流石は魔王軍、味方が倒されたのにすぐ俺達を取り囲んだ。


「何者だ!」


 敵に囲まれて四面楚歌状態の俺達だがミイナは腕を組みながら高らかに。


「私よ!」


『だから誰!?』


 魔王軍が総ツッコミしてくれた。けっこうノリいいな。


「ミイナ……あまり刺激し……ウプッ」


 俺は俺でせっかく落ち着いてきた吐き気が復活してヤバい。頼むミイナ。このままの雰囲気で俺が復活するまでなるべく穏便に済ましてくれ。

 だがそんな俺の願いはすぐ打ち砕かれた。


「ん? その声なんだか聞き覚えがあるぞ」


 魔王軍の一人がそう言うと、周囲の兵士達も次々と。


「そうだ。俺達を【放送禁止用語】って言った人間の声だ」


「よく【放送禁止用語】なんか言ってくれたな! 殺せ殺せ!」


 怒りながら魔王軍が一斉にかかってきた。そのステータスは。


《ゴブリン》(魔物)

 ATK 1000 《鉄の剣》+100

 DEF 1000 《鉄の鎧》+100

 SPD 1000

《スキル》

 大地の加護

ーーーーーーーーーーーー


 うっ、やっぱり強さがおかしい。一人一人が前の世界で隊長クラスの強さはある。


「こい……聖剣」


 聖剣を召喚して迎撃するつもりだったがヤバい。このまま剣を振ったらリバースしそう。


「だらしない旦那様ね。でも安心しなさい」


 そんな俺を見てすぐ横にいるミイナが優しく微笑みながら腰に差していた白い剣を天高く掲げ。


「【放送禁止用語】ども。アンタ達がいるだけで私の旦那様が気分悪くなったじゃないの!」


『なんだとこの女がぁ!』


 いや、こうなったのはあなたのせいです。なんてこの状況だと死んでも口に出せない。


「罰として切り裂いてあげるわ『ホーリースラッシュ』」


 剣先から天使の輪っかのような白い円が広がっていき、瞬く間に周囲の魔王軍を真っ二つにしていく。


 そして輪っかが消えると。


「嘘……だろ」


「所詮ザコはザコね」


 だった一度の攻撃で数百もの魔王軍が減った。


「ひぃぃ、なんだ今の技は!?」


「ひ、怯むな! 全員で殺れ!」


 ミイナを脅威に感じた兵士達が今度は全員で襲い掛かって来た。


 だが。


「わらわら鬱陶しいのよ」


 剣先に光のエネルギーが溜まっていき。


「気持ち悪いから私達の視界から消えなさい【放送禁止用語】ども。『ホーリーライトキャノン』」


 なんの躊躇いもなくそれを発射した。


 ギュオオオオ!


 光の光線が正面にいた魔王軍をどんどん巻き込み、光線が消えた頃には数千いた魔王軍は数百まで減っていた。 


『ひぃ……ひぃゃあああ!』


 ミイナの圧倒的な強さに残った魔王軍が逃げていく。


「敵に背を向けるな!」


「ぎゃっ!」


 だがそんな兵士達を切り裂く豪華な鎧を身につけた大きなゴブリンがいた。


「あいつは……」


 俺はそのゴブリンのステータスを見る。


《キングゴブリン》(魔物)

 ATK 25000 《ゴブリン王の剣》+2000

 DEF 16000 《ゴブリン王の鎧》+2000

 SPD 8000

《スキル》

 大地の加護。王の波動。超回復。超攻撃力アップ。超防御力アップ。素早さアップ。

ーーーーーーーーーーーー


 あのキングゴブリンヤベェ、前の世界にいた魔王クラスの強さだ。


『う、うおおおお!』


 逃げても死の現実に兵士達は血走りながら死ぬ物狂いでミイナへ襲い掛かる。

 だが悲しいかな。


「だから無駄よ『ホーリースラッシュ』」


 天使の輪っか状の斬撃が兵士達を切り裂き、あのキングゴブリンを除く数千もの魔王軍をミイナ一人で全滅させた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る