第四話 ミイナって何者?( ̄◇ ̄;)
「パパ完全にのびてるわね」
「ごめんなさいごめんなさい!」
「もう過ぎたことだから謝らなくていいわ。パパならあの程度じゃ死なないと思うし。
それより魔王軍が攻めてきたってほんと?」
「え!? は、はい」
「そう。とうとうこの日がきたのね」
ミイナが目を瞑り、深呼吸したのち何かを覚悟するように目を開け。
「パパがこうなった以上、目が覚めるまでの間私がこの街を守るわ」
「ですがお嬢様。相手は数千もの大軍ですよ。お嬢様一人じゃ――」
「私一人じゃないわ。マカ。ジン。私と一緒に戦ってくれるかしら」
「それはもちろんですお嬢様」
「お、おう……」
俺は近くにあったソファに座りながら頷いた。
本心を言うとまだ二日酔いのような不調が続いていて断りたいが、ミイナが戦うと決めたのなら手を貸すしかないってもんだろう。
「ですがお嬢様。私やジン様だけではまだ戦力的に足りませんよ」
マカの心配ももっともだ。こっちは3人。この街にいる兵士の数なんて知らんけど多くて100人いたらいいほうだろう。対して相手はマカの言葉通りなら数千人。こっちの戦力が圧倒的に足りないのだ。
そんな俺やマカの心配をよそにミイナは笑みを浮かべながら。
「ふふふ大丈夫よ。だって私には
「
「そうよ。ふふふ
「そうですね。
ミイナとマカが怪しく笑い出した。
ミイナ達の言う
「そうと決まればすぐ準備しないとね。マカ、行くわよ」
「はい、お嬢様」
「ジンはここで待っててね」
ミイナが俺にウインクしながらピクニックに行く準備をするようなテンションでマカと一緒に部屋から出ていった。
あんな調子で大丈夫なのか?
しばらくして。
バゴーーン!
「何事!?」
「待たせたわね」
ドアを破壊しながらミイナが入ってきた。
その姿は純白の鎧に純白の髪飾りをつけ純白の剣を装備したまるで天界にいるヴァルキリーのようだった。
「ミイナ。その姿は?」
「これは私の家に代々伝わる鎧なの。名前とか詳しいことは忘れちゃったけど、この装備一式をつけてるだけで私の身体能力や魔力を数十倍まで上げてくれるわ」
「数十倍!?」
「そうよ」
そんな鎧なら是非俺が付けてみたい。でも見た感じ女性型なんだよな〜あれ。俺でも似合うといいが……。
試しに着てみた自分を想像したら吐き気が増したのでやめた。やっぱりあの鎧はミイナがつけるべきだな。うん。
「お嬢様。急ぎましょう」
「そうね。マカ。ジン。私についてきなさい!」
どういう原理か知らないがミイナの背中から純白の薄い羽が生え。
「行くわよおおおおおおっ!」
ガシャァァァァン!
ミイナが窓を突き破ってジェット機のように一人で飛んでいった。
「「……」」
俺とマカはしばらくミイナの飛んでいった先を口を開けながら眺め。
「……私達も行きましょうか」
「……そうだな」
飛べない俺達は駆け足でミイナの飛んでいった先へゆく。
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