9/20(月) ䷳ 艮爲山(ごんゐさん) 変爻無し

9/20(月) ䷳ 艮爲山(ごんゐさん) 変爻無し


【運勢】


高く聳え立つ澄んだ山々の様に、何事にも堂々とした姿勢で望み、嘘偽りの無い清らかな心を持つと良い。


大事を行うには、時期尚早である。


先ずは、自分一人で出来る事を地道に行い、地位を盤石にする事が大切である。


【結果】䷳

艮爲山(ごんいさん) 変爻無し

《卦辭》

[上爻 少陽][五爻 少陰][四爻 少陰]

[三爻 少陽][二爻 少陰][初爻 少陰]

《爻辭》

[変爻無し]


【原文】

その背に艮(とどま)り、その身を獲(え)ず。その庭に行きてその人を見ず。咎めなし。

彖に曰はく、艮は止まるなり。時止まるときは則ち止まり、時行くときは、則ち行く。動靜(どうせい)その時を失はず。その道光明なり。その止まるに艮(とどま)るはその所に止まるなり。上下敵應(てきわう)して相ひ與(くみ)せず。ここを以て、その身を獲ず。その庭に行きてその人を見ず。咎めなきなり。

象に曰はく、兼󠄄ねたる山は艮。君子以て思ふことその位を出ず。


【解釋】

〔王弼、東涯の解釋〕

艮はとどまる意󠄃である。

山である。

山が二つ重なるので兼山ともいう。

應爻が一つもなく、互いに反発して人の顔をみようとしないので、背中しか見ないのである。

どこかに向おうとすることなく、その地位にとどまるだけである。


〔根本通明の解釋〕

『説卦伝』にあるように、艮は止まるのが宜しい。しかし止まると云っても、進むべき時に止まっては弊害が生じるので、注意しなければならない。

艮は人の身体でいえば背中に相当する。

動くものは前にあり、背中は動かないからである。

また欲は前の方から起こり、背中には欲が生じない。

かつ世の中は欲の世界だが、背を向けていれば無欲でいられる。

無欲であれば、我が身は無いのと同じである。

我が身が無ければ、世間から訪ねて来る人もいない。


荘子も「斉物論」で同様のことを言っている。

人と交わらずに一人道を楽しんで居れば、何所からも咎を受けることはないのである。

[彖伝]

艮は止まるとある。

三爻目、四爻目、五爻目に震の卦があるが、これは進み行くことを意味する。

止まる方にばかり偏ってはいけない。

また艮の卦には時の象があるが、これは止まるべき所に於いて止まるという意味である。

動と静の双方を含んでいることになる。

つまり自身に相応(ふさわ)しい所で止まり、行けば良い時になれば動いていくのである。

初爻目と四爻目は陰爻同士、また二爻目と五爻目も陰爻同士、そして三爻目と上爻も陽爻同士であるから、いずれも相応じず親しまない。

よって「其ノ身ヲ獲」ない。

我が身に欲が無く、世間に望みを持たず、室から庭に出て行っても訪問者も見えず、従って咎を受けることもないのである。

[象伝]

「兼山ハ艮」とある。

山が二つ重なっており、対立しているから、互いに動いて交わることがない。

君子は自分の居所から外へ出ず、我が身を守っているので、外への考えが及ばないのである。

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