9/11(土) ䷭ 地風升(ちふうしょう) 四爻

9/11(土) ䷭ 地風升(ちふうしょう) 四爻


【運勢】


精力的である事は、時に周りとの軋轢を生んでしまう。


順徳を固く守り、何事も一貫した姿勢で取り組み、皆の信頼を得る事が大切である。


積み重ねを大切にし、地道に進んだ者が、最後には君子に至るだろう。


【結果】 ䷭◎四


地風升(ちふうしょう) 四爻


《卦辭》


[上爻 少陰][五爻 少陰][四爻 老陰]


[三爻 少陽][二爻 少陽][初爻 少陰]


《爻辭》


[四爻]



【原文】


《卦辭》


升は元(おほ)いに亨(とほ)る。大人を見るに用う。恤(うれ)ふることなかれ。南征して吉。彖に曰はく、柔は時を以て升(のぼ)る。巽にして順。剛中にして應ず。是を以て大いに亨(とほ)る。「大人を見るに用う。恤ふることなかれ」とは、慶あるなり。南征して吉とは、志行はるるなり。象に曰はく、地中に木を生ずる升。君子以て德に順(したが)ひ、小を積みて以て高大なり。



《爻辭》


六四。王用ゐて岐山に亨(とほ)す。吉にして咎(とが)め无(な)し。

象に曰はく、「王用ゐて岐山に亨す」とは、順にして事(つか)ふるなり。



【解釋】


〔王弼の解釋〕


《卦辞》


巽順で以て上るべし。陽爻が尊󠄄位に当たらない。厳しい剛の正しさがないので憂えを免れない。大人にあうのに用いる。憂うるなかれ。柔で南に行けば、大きな明󠄃につく。柔は時により上ることを得られる。純柔であれば自分で上ることが出来ない。剛が思いあがれば人は従わない。旣に時であり上った。また巽順である。剛中で応じている。だから大いにとおるのである。巽順で上った。大きな明に至る。志が通ったことを言う。



《爻辭》


四爻は大臣の爻で、ここでは文王が岐山に登って神を祭った象である。

大変有能であるが、王に服してよく仕える大臣である。

どんな徳の無い王でも、良い臣下の助けを得て天下は治まっている。



〔東涯の解釋〕


《卦辞》


升は変じて萃と通う。萃の内卦の三爻の陰が昇って外卦に行った。だから升という。内が巽で外が順。柔巽で人の心に從う。二爻は剛中で五爻と応じている。これは賢人が君を得た象である。その得失を憂うるなかれ。西南は坤☷であり、上卦にある。だから前進して南に遠征する。進み上って吉である。君臣が遇うことは古來難󠄄しい。巽順の德を身につけ、柔中の君(五爻)に遇󠄄う。剛中の逸材(二爻)を重用して、賢人を好む時、進んで為すことがある。地中に木が生ずる象であるから、地道は木に敏感である。時に昇進する。もしその養いを得れば、長く続かないものはない。君子はこれを体してその徳に從う。次々に重ねて高明󠄃廣大となる。漸次進む。


《爻辭》




〔根本通明の解釋〕


《卦辞》


升は升(のぼ)って進むという義がある。昇と同じである。三・四・五爻の震の卦は陽木、下卦の巽は陰木である。地に陽木と陰木の芽が出ている。それが天を貫くまでに段々進んで往くのが升である。元亨の元は震で、亨は兌である。また震は仁で、兌は義であるから、この卦には仁義の象がある。震は長子で、仁義の徳が段々と上って行けば、天子の位に即(つ)く所があり、心配には及ばない。南に征くとは、南面の位に即くことをいう。


[彖伝]


太子は升るべき時を以て天子の位に升る。皇太子が二爻目になると陽爻であるから剛である。内卦の皇太子が剛で中庸の徳を備えているから、外卦の坤=天下皆その徳に応じて服する。心配には及ばない。必ず天子の位を相続して大いなる慶びが出てくる。


[象伝]


地の中に巽と震の卦がある。木が次第に上の方に進んで伸びて往く。君子はこの卦の象を用いて徳を順にする。巽は『説卦伝』に「高し」とある。



《爻辭》


岐山は西の山である。

兌は西であり、岐山において祭る。

即ち皇太子が天子に代わって天を祭る。

そこで吉であり、咎が無い。

[象伝]

従順にして能く天に事(つか)う所がある。

皇太子が天子に代わって祭るのは、やはり順なる所である。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る